［趣味］世界史で学べ！地政学

勝手に週刊連載TL「俺の本棚」第76回。
前倒ししての今回はこれ。茂木誠さんの『世界史で学べ！地政学』。


もともと地政学というものには興味があって、先日たまたま本屋でこの本を見つけて迷わず購入。
地政学ってものを初めて知ったのは多分もう15年くらい前、荒巻義雄さんの艦隊シリーズを読んだ時。
その時からずっと思ってたんだけど、なんで歴史の授業で地図を使わなかったんだろうと。
特に世界史なんて、文字通り精密機器みたいに世界各地の出来事が連鎖して原因と結果が繰り返しているわけで。
地域毎の出来事を時系列で並べて詰め込む授業なんて、本当に無意味だったと思うね。

この本は間違い無くオススメ。
ただ、個人的に残念というか不覚だったのが、これが2年も前に出た本だったという事。
そして、この本が出た後の2年でさえ、世界史の激流は驚くほどの変化を見せていること。
アメリカではトランプが大統領に就任し、イギリスはEU離脱の方針を決定した。
フランスではマクロンが大勝。
一方、中東ではバグダディが空爆で殺害された可能性があるという最新情報まで。
これらの出来事も、地政学というレンズを通して視ることでまた違うものが見えて来るというものだ。

恐らく、EUはこれからも解体が進んで行くだろうし、中東での「テロとの戦い」は、更に世界各地に飛び火して行く。
中国の共産党独裁終了も、そう遠くないだろう。

要するに…世界史は21世紀になってもまだまだ混迷を深める。
そして、これは極めてペシミスティックだが…

唐突に世界史は「終わる」かも知れない。