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2017年05月19日22:27

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浪速、住吉大社の“卯の花”の噺を上方言葉で・・・

上方落語家の“国宝”「桂 米朝」の十八番の噺に、「住吉駕籠」と言うのが有ります。

間抜けな駕籠掻きの一日を描いたものでおますが、かなり長丁場の噺で、江戸で言いましたら「長丁場の大ネタ」ちゅうとこですやろかねェ。
その話の始まりから程無い所で、新米の相棒が客引きをしてて、酔っ払いに絡まれるとこがおますねんけど、この部分が中々おもろいんです。
此の新米、先輩の相棒が厠へ行ってる間に客引きをするんですが、通りがかりの人に片っ端から声を掛けますねん。その都度、相手から弄られますねんけど、その一人に件の酔っ払いが登場します。

駕籠屋 「お客さん、ヘー駕籠!」ちゅうて声を掛けますねんけど、意地悪な酔っ払いに「屁ェ嗅ごォ」と取られ、
酔っ払い 「なに?屁ェ嗅ぎたいんやったら後ろへ廻れ、存分に嗅がしたる!」 てな事言われて散々でおます。色々遣り取りが有って、此の酔っぱらいの口説きに成るんですが、それがまた秀逸でおます。
酔っ払い 「は、は、は、駕籠屋、ワイ、チョッと酔うてるなァ。いや、こない酔う積りや無かった! 朝起きたら天気がエエ。そうや、住吉っさんでもお参りしょう思ォて、参詣済まして歩いてたら、後ろから「チョッと、旦さん。」て呼び止められたん。誰やと思たら“お袖”や! 知ってるやろ ! 」
駕籠屋 「い〜え〜ェ、知らしまへん」
酔っ払い 「ほら ! アノ顔に斯うポチ、ポチ、とソバカスの有る、狭山の左衛門さんとこの孫娘のお袖や無いか! 知らんか?」
駕籠屋 「知りまへんがな、そんな娘」
酔っ払い 「そのお袖が“ワテ、其処の店で働いてまんの。チョッと寄っとォくれやすな ! ”て言いよるねん。ホナ寄ったるワ! ちゅうて、二階へトントントンと上がって、酒もってこい! 料理持って来い ! ていうて、銚子十五・六本も飲んだかな?頃を見て勘定せェ言うたら、ポチも入れて二分一朱や! 残った料理竹の皮に包ましてここに持ってるけどお前に食わしたる、ほら食え!」
駕籠屋 「要りまへんわ! そないなもん。キタナイ」
酔っ払い 「なに!キタナイ? 誰がお前らに喰わしたるか! さぁ 包め!フ〜ッ」

と、延々と遣り取りが有って色々登場人物も変わり永い話でおます。

イエ、実は米朝落語の噺や無ォて、本題は“住吉大社・卯の花園”の噺ですねん。 先日住吉大社の神官が、「今、卯の花が見頃です」 と言う事をテレビのニュースで言うてましたんで、『朝起きたら、天気もエエので』思い立って行った訳でおます。
ワテの住んでる北摂からやと、相当な距離に成りますが、此れも神参りと有ればしょうがない! ちゅう事で、遣って来ました住吉大社 ! 昔、若い頃に「住之江」に数年住んでましたんで、住吉っさんは幾度も来てますが、平日の住吉大社はヒッソリとして何処か神寂びたエエ感じの場所でおます。
「ほー、こんなとこに“卯の花園”てなもんが有ったんか! 知らなんだなァ」でおました。 「卯の花園」は境内の東南の隅、人家の直ぐ傍でおまして、静謐とは言えませんが、「卯の花園」ちゅうだけ有って花は仰山咲いてました。中に一本だけでしたか、「桜ミズキ」ちゅう木がピンク色の桜に似た花を咲かしてました。
「卯の花」は将に見頃で、清楚で可愛らしい、真っ白な花、の真っ盛りでおました。 恥ずかしながら、ワテは「卯の花」ちゅうもんを見た覚えがおまへんねん。想像だけで、「山吹」みたいなもんかいな? と思てましたんやけど、全然違うもんでおました。ほんに、真っ白で上品な花でおますなぁ。今回此処へ見に来て感心も得心も致しました。

此の後、帰り道で色々おましたんやけど、今回は省略させて貰います、 以上。
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