mixiユーザー(id:10258677)

2017年05月12日23:53

175 view

「アムール、愛の法廷」 いいの?うつつを抜かして

「ボヴァリー夫人とパン屋」で、小説の大ファンで、
その小説の存在すら知らない、お隣の「ボヴァリー夫人」に、
勝手に憧れ、恋をしたパン屋のオジサン役がファブリス・ルキーニ。
今度は厳めしい裁判長の恋!と、楽しみに観に出かけた。

「アムール、愛の法廷」
http://mixi.jp/view_item.pl?reviewer_id=10258677&id=4207220
https://www.cocomaru.net/amour

ミッシェル(ファブリス・ルキーニ)は、いつも
10年以上の刑を言い渡す、厳しい裁判長と恐れられている。

妻とは離婚、孤独にホテルに住み、
風邪をひいても、看護してくれる人は誰もいない。

カットした林檎に虫がいて腐って食べられないときの
ミッシェルの心情がなんとも哀れを誘う。

今回の裁判の被告は、幼い娘を蹴り殺した父親。
しかし父親は、何を聞いても「殺していない」とだけ。
裁判員たちも、殺したか、過失か、事故かと迷う。

裁判員の予備メンバーに、ミッシェルはかつて入院し、
自分が病床で目覚めたときに、見守ってくれていた麻酔医の
ディット(シセ・バベット・クヌッセン)の存在に気づく。

ミシェルは、手を握ってくれたディットに
恋したのだが、ディットは医師として、
患者を見守っていただけで、彼の思いは届かなかった。

さて、父親は娘を殺したのか、ミッシェルの審判は? そして
ミッシェルの恋心はディットに届くの?というストーリー展開。

ディットに恋したことで、人間らしさ、その温かさを、
取り戻していく…ということらしいのだが…。

でも、ダメでしょ! 裁判長が予備人員とは言え、
裁判員に声を掛けたり、お茶したりしちゃ!

「違法ではない」とミッシェルは言うが、
1人の人間の一生が掛かっている裁判の場で、
心がお留守にならないの? いいの? 気を散らして…。

という疑問が湧いて、この2人に共感するのが難しかった。
飄々とユーモアを漂わすルキーニだけど、
「ボヴァリー夫人とパン屋」のオジサンの方が良かったな。
7 4

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する