府中への道

　寒さを言い訳に節制を怠っていたら、お腹まわりがまずいことになったので、連休中はできるだけ歩こうということで、今日もまた11時すぎに府中へ指して出かけました。

　これまでの経験からすると、最初はまずひたすら国道409号線こと大師道から南沿線道路を道なりに行き、登戸から府中街道へスイッチするのがベストなルート選択といえそうです。

　というわけで、まずはもう見慣れた南武沿線道路を進みます。さくさく行けるのはいいのですけど、もうこっちもたかをくくっているというか、なかば飽きているというか、もう発見はなくてそれはちと寂しくはありますね。



　武蔵小杉では性懲りもなく新たなタワーマンションが建設中でした。



　さて、個人情報カードの申請のための証明写真をとろうともしていたのですが、オペラシアターこんにゃく座の向かいのクリエイトというドラッグストアのチェーン店の店頭に、なんかかっこいいインスタント写真のボックスがあるじゃないですか。さっそく撮ってみたら、えらい人相が悪くて指名手配みたいになってしまいました。
　でも、そんなに自分の顔をしげしげとは眺めないので（眺める人もいますが）、しゃーないと諦め、なるほど、他人からはこう見えているのかと納得することにして先を急ぎます。



　唐突にふつうの路上でタケノコだけを無人販売していました。これで400円なら安いのだろうと思います。でも、タケノコを自らゆがいて食べる文化は自分にはないので、見ただけで先を急ぎます。



　そして、出発から5時間ちょっと、16時すぎに登戸へ到着します。でも、実はここから府中街道へ出るのはちょっとわかりにくいので、この手前、久地駅の近くだったかの南武沿線道路と府中街道が交差しているところで、後者のルートへ曲がった方がよかったかもしれません。



　なんとか府中街道へ出て、もう16時半の時点で府中まで10km。あと2時間半といったところでしょうか。



　府中街道もこのあたりはすごく歩きやすくてこんな感じです。



　一度だけとはいえ、すでに通った道なのでなんとなく懐かしくはあります。こことか。
　でも、もう通ったという意識が新しいものを見つける感度を鈍らせているような気がして、一度だけでは見落とすものが多いけど、何度も行くのはまた微妙な気がしています。
　自分次第といってしまえば、そうなのですけど。



　以前に府中街道ルートをとって挫折したマクドナルド府中街道生田店もなんなくクリア。



　でも、信号待ち以外は歩き通しに歩いていたので、さすがに疲れてきました。沿道のバーミヤン京王線稲田堤駅前店に寄せてもらって少し休憩&食事。



　このあたり、大きな県道の脇にもけっこう頻繁にこんな感じでお地蔵さんが祀られています。



　さらに進むと府中街道なのに、なぜか川崎街道に名前が変わっています。これはあれですね、川崎だと府中へのびるので府中街道だけど、東京では川崎へむかう道なので川崎街道ってことで、こりゃもう川崎市を抜けて都内へ入っているわけですよ。
　そもそも最初のテーゼは川崎を横断しようということなので、もうこれでミッション・コンプリートでええやんなはずなのですが、なぜか途中で府中街道という名前に捉われて目標を府中へ設定したため、ここでやめるわけにはいきません。そろそろ暗くなってきたし、足も棒のようですが、歩き続けます。
　そういえば、都内で府中街道というと、府中からのびる別の道を指しているみたいです。まぎらわしいですのう。



　なぜか道だけはより広く、どんどん良くなっていきます。



　あたりは梨が名産らしくて、こんなお地蔵さんと並んで、こんな看板もよく見ました。



　市役所がこんな注意書きを掲げるぐらいです。



　いよいよ是政橋で多摩川を渡ります。もうかなり暗くなっています。



　多摩川もこのあたりは水位は膝ぐらい。歩いて渡れそうですね。もっとも、河川敷の広さがこれだけとってあるということは、上流の大雨でこの幅いっぱいに増水するということなのでしょう。ちょっと想像もつきませんが、自然の脅威ってやつですな。

　で、多摩川を渡るとすぐ府中だと勝手に思いこんでいたのですけど、どんどん静かな住宅街に入っていきます。もしや迷ったのでは。あかんやんけ、これ街中だからいいけど、ふつうに人通りの少ないところだと遭難パターンやん、と思いきや、ライトアップされた鳥居に出くわしますが、こっちは余裕がないので、撮影もせずに先を急ぎます。



　しかし、急に人が増え始め、というか、ものすごい人出に出くわしてしまいました。



　警察が交通規制とかやっちゃってます。



　歩道の上もこんな感じ。どうやら、府中で大きなお祭りがあるらしく、すごく混雑しています。



　そして、あと少し、19時半になると道路は通行止めされて、こんな山車っていうか、そういうものが練り歩きはじめるらしいです。
　そうなったら、駅にたどりつくのは絶望的な気がして先を急ごうとするのですが、人だかりに阻まれてまったく進めません。
　おまえものん気に撮影しとるやんけと言われそうですけど、ほんと、撮るぐらいしかやることないんですよ。で、焦って前の人をずっと押していたらしく、子連れの若い女性にひきつった表情で睨まれてしまいました。うへえ、すんません。



　しかぁーし、なんとか時間ぎりぎりで府中駅に到着。府中駅が南武線だと思いこんでいたのに、京王線だったのでうろうろ歩きまわったのは内緒。
　府中からは分倍河原で南武線に乗り換えました。分倍河原といえば、たしか挙兵した新田義貞が鎌倉幕府の軍勢を打ち破った戦場ですが、そんなことに頓着している時間の余裕も心の余裕もありませんでした。

　というか、わかっていたけど11時出発は遅すぎ。せめて9時ですねえ。
　バーミヤンには30分もいませんでしたから、8時間、信号待ち以外はずっと歩いてました。ここらへんが限界ですね。って、もう府中には行かないと思います。とにかく踏ん切りをつけるために無理して行ってみましたが、もうもうこりごりでやんす。