オーストラリアで作られた「ウルトラマングレート」は、そりゃ多少の違和感がない訳じゃなかったが、「おお、なんか特撮ってより、スペシャルエフェクツって感じでいいなあ」と私は高評価だったんですよ。ガンガン戦うし。
その数年後、ハリウッドで作られたウルトラマンパワードは。
最初、すげぇディテールアップされた怪獣の着ぐるみが公開されて、「パワードの怪獣凄いぞ!」「やっぱりハリウッドだもんな!スペシャルエフェクツ!」と前評判は凄くて。
所が、いざ本編を見たら。
○パワードが怪獣と戦う時、なんか「押す」だけ。アクションが物凄くスローモー。
○1話のビル街のミニチュアが死ぬほどボロい、と思ったら、日本から撮影を見に行った樋口真嗣が「ビルはダンボールだった」と衝撃発言
○全体的に低予算ぽい。合成がないとか、ミニチュアが小さく、アップ用のがないとか
○繋がりが変なシーンがある(笑)
という訳で、当時の評価はメタメタだったんですよ。
パワードにやられるんじゃなくて勝手に衰弱死するゴモラや、パワードが拝んだら帰っちゃうザンボラーなど、「珍シーン」が続出。
「グレートは出来たのに、パワードは何でダメなんだよ!どこのハリウッドだよ!」と思ったものですが。
これが20年、寝かすと。
「怪獣映画を作った事のない人達が、低予算で試行錯誤した映像」として、なんとも味わいが出てくる。
今、見ると、意外とワイヤーで着ぐるみ吊ったりして頑張ってる。
ゴモラの話もさ。「えー、なんでゴモラがウルトラマンと戦う前に、衰弱死すんだよ」と思ったが。
今、見ると、人間に追い立てられて、右往左往しているゴモラの絵面が、なんか未確認生物の記録フィルムみたいで面白い。
純然たる、怪獣プロレスとしてはイマイチですが。
少し変わったモンスタームービーとしては、なかなか興味深い。
この感じ、どこかで見た事あるぞ。
狭い特撮セットで撮影してるから、カメラが同じ位置からしか撮れなくて、見てるこっちの方が「セットの端、見切れちゃうんじゃないか」とドキドキする感じ。
あっ!
ピープロのスペクトルマン!
しかし、どうしようかなあ。
Blu-ray、買っちゃおうかなあ。
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