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2017年03月20日15:25

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徒然読書日記17-14《羊飼いの暮らし イギリス湖水地方の四季/ジェイムズ・リーバンクス》

<strong>《羊飼いの暮らし イギリス湖水地方の四季/ジェイムズ・リーバンクス》</strong>
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http://booklog.jp/users/besokaki-arlequin

本書は、湖水地方で羊農場を営む、著者とその家族の日々を綴った物語です。
湖水地方といえば、ワーズワースやビアトリクス・ポターなどの名がすぐに思い浮かびます。でも、このナショナル・パークは英国有数の景勝地、保養地というだけでなく、何千年も前から羊の放牧が盛んな土地であったという、違った側面も持ち合わせていたのですネ。
この土地の農場に生まれた男子の誰もがそうであるように、著者もまた幼いころから祖父と父親の背中を見ながら農場で働き、一人前の羊飼いになることを夢見てこられたようです。
本書には、この土地特有の古典的な牧畜の技術と掟、また、そこに生きる羊飼いたちの考え方や生き方、土地の歴史などが、四季の移ろいを通じて、ありのままに描かれています。
湖水地方の美しさは、自然の力によるものだけでなく、そこで過酷な労働に耐えながら生きて暮らしてきた、羊飼いたちの伝統や知恵によって支えられてきたのですネェ。
羊飼いって、のんびりした良い仕事だなぁと思っていたらとんでもない。生き物や自然が相手だけに、とても厳しく、ときに残酷なくらい、たいへんな仕事だということがよくわかりました。けれど、この暮らしには、私たちが置き去りにしてきてしまった、労働の喜びと、自由があります。羊飼いという仕事への誇り、祖父や父、先祖たちやファーマー仲間に対する尊敬の念、土地への愛情がしみじみと伝わってくる好著でした。


べそかきアルルカンの詩的日常
http://blog.goo.ne.jp/b-arlequin/
べそかきアルルカンの“銀幕の向こうがわ”
http://booklog.jp/users/besokaki-arlequin2

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