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2017年03月17日18:40

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憲さん漫画評論

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昨日の東京新聞の夕刊、漫画研究家斎藤宣彦の「マンガの探偵・ギャグの歴史を追う」の続き。

第51回、「ペース崩す『がきデカ』鴨川つばめの上手さ」より

このコラム、いよいよ憲さんの好きな少年チャンピオンのギャグ漫画対決の佳境に入ってきたので連続してお伝えします。

コラム曰く

「マンガ界に『赤塚以前/以後』という言葉があるが、『山上以前/以後』という区分もある」そうだが、私は後者を支持する。

ちなみに「赤塚以後」がコラムいわく「谷岡ヤスジ『ヤスジのメッタメタガキ道講座』、みなもと太郎の『ホモホモ7』楳図かずおの『まことちゃん』、そして山上たつひこ」だそうであるが、憲さんはやはり山上たつひこが断トツだと思う。コラムも「この中でも筆頭は山上の『がきデカ』である」と書いている。

しかし、鴨川つばめが登場して山上は焦っていたそうだ。

「毎月来ていた『チャンピオン』編集長の壁村耐三が来なくなった。『スターだけに与えられる特権』と山上が記す、毎号カラーページはマカロニに移った。山上は壁村を呼びつけ、雑誌をバンバンたたきながら表紙の自分の名前の扱いが小さいと文句を言った。…」

あの、天才山上がここまで追い詰められているとは小学生ながら憲さん、知るよしもなかった。

コラムは続けて
「一方鴨川は過酷な週刊誌連載で終盤は線が荒れてしまった。背景には、人気作家を他誌で描かせないように仕事量を増やして執筆漬けにするという編集部の方針があった。」そうだ。

秋田書店といえば、最近の不祥事にプレゼント水増し事件とそれを内部告発した女性の不当解雇という、私たちが子供のころの夢とワクワク感を発信してくれた会社としては、大変ガッカリな事件があったが、漫画作家の使い方もこれをみるとえげつなかったようである。

しかし、この鴨川の「『原稿を仕上げる気力がなかった』と後に語るほどペースを狂わしたライバルを見て、山上は『自分にしか描けない笑いがある』という信念をようやく取り戻した」ようであり、「『がきデカ』は再び勢いを取り戻した。」のだそうだ。
これが単行本でいうところの何巻目くらいなのかが大変興味深いところである。

しかし、かたや鴨川つばめはこの『マカロニほうれん荘』をピークにギャグ漫画家としては下降線をたどり今や筆を折るに至っている。
大変残念でならない。

続く…。
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