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2017年02月08日17:44

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日展 名古屋展での作品解説(日本画)

午後2時に、日本画の長谷川喜久氏の話が始まった。
日本画と洋画の違いは、日本画は和紙か絹に絵を描く。墨を使うこともある。膠の使用。

作品は、「飽和する欲」で 大きな豚が画面の真ん中に描かれていた。
豚は、雄の大きな豚で、そんな大きな豚を捜すことから始まった。
なかなか大きな豚はいなくて、やっと見つけたら、今度は気性が荒い。
スケッチをするのに、1週間かかった。
豚が踏みつけている洋服は、ネットオークションで探した。30年前にはやったバブル期のもの。岩絵の具で描いた。

それから、この日の当番の先生が何人か出てきて、自分の作品の紹介をした。

林真氏(40代くらいの人)
「飛べない王様」というタイトル。
公園の手漕ぎボートのスワンボートが大きく描かれていて、その周りに40羽以上の鴨が集まっている。大きな象徴に 小さなものが吸い寄せられる様子。
シニカル  人工物に対する悲しみ 痛々しさを絵にした。

山守良佳氏(大学院生)
「私」という題名。大学を卒業して これからどう生きていくのかと思っている。
さなぎ 服が多く吊り下がっている。 自分の足元を描いた。

島次逸郎氏(大学院生)「朱色の心」
自画像と動物を描いた。鶏が羽ばたいたり、逃げ出したり、止まっている。

「観る人の体験や印象が絵を完成させる。」・・・・長谷川氏の言葉

日展で大学院生という若い画家の話を聴くのは 初めてだった。
どこの大学なのだろう?と、思った。

(院展では、愛知芸術大学の大学院生の人の話は よく聞いたが。)

磯部絢子氏「うつろふ」
現代人をテーマにしていて、枯れた向日葵の花がいろんな方向に向いている様子を描いた。時代の表現
(まさか、説明を聞くまで、そんな大きなテーマを絵にしているとは知らなかった。
やはり、描いた本人の話を聴いてみないと、絵は分からないなあ。と、思った。)

池田英明氏「しずかな刻」・・・この人は40代の人
新潟の中越地方にある材木屋の納屋を描いた。
色数が少ない。スケッチがベース 人や風景との出会い

神谷恒行氏「三そう祈願」
会津の飯盛山にあるさざえ堂
千社札がたくさん貼ってあるものを描いた。銀箔と墨 二重らせん構造
個人的な願いを貼る。 自分自身の日展入選もこの絵の中の千社札に書いてある。
色数が少ない。

長谷川氏は、それぞれの絵の良い点を指摘して 画家本人に説明させた。

なかなか素晴らしい解説であった。




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