大正15年(1926年)の「最新小樽市街図」の裏面の広告を見ると、ミツウマのゴム靴がある。
「三馬印ゴム靴は堅牢をもって天下に知られ 本道において最も古き歴史を有し 製造能力また全道第一なり」
社名が「北海護謨(ゴム)工業合資会社」になっている。
ミツウマってのは最初はゴム靴の商標だったのが社名になったらしい。
今ミツウマってゴム靴の高級品だったんでないか。
調べてみたら創業が大正8年だから、「古き歴史を有し」と言ったところで、わずか7年しか経ってないんだけどね。
現在の社名「株式会社 ミツウマ」になったのは昭和49年(1974年)とのこと。
中国や韓国の安いゴム靴に押されて経営悪化、昭和58年(1983年)札幌地方裁判所小樽支部に会社更生法申請。
そこから事業再生を進め平成12年(2000年)に、当初計画を約5年前倒しして会社更生手続きを完了して再建を果たす。
現在はゴム靴はすべて中国への委託生産をしているとの事。
今の主力製品はゴム靴では無く、工業用ラバーのようだ。
船の防舷材、ゴム製踏切板、立体駐車場のすべり止め車路など。
札幌ドームの8300トンの重量があるサッカーグラウンドを支えている特殊ゴムシートもミツウマ製とのこと。
http://www.mitsuuma.co.jp/rubber/index.html
ミツウマの由来は
「由来健脚の人 靴を穿つ時は峻嶮悪路の別なく 其の歩行 益々速やかにしてその至便なること恰も名馬千里の広野を疾走するに似たり 馬の最も尊きを龍馬と名づけ 次を神馬とし次を駿馬とす 脚力神速なること風の如く電光の如し 是を理想化せるもの実に天馬なり 依って馬中の鏘々たる龍・神・駿の三馬を拉っし来って製品の商標となせり」
だそうだ。
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