mixiユーザー(id:11521516)

2016年12月23日17:47

228 view

父が、逝きました。

突然、あまりに突然、父が逝った。

12月5日月曜の朝、父が
いつもの時間に起きて、
いつものように仏壇の前で読経し、
いつものようにトーストとホットミルクと果物2種類を食べ
いつものように新聞を読んでいる時、
出勤する私が
「じゃあ行ってきます。あと、お願いしますねー」
と声をかけると
「おぅ」
と、いつものように返事をした。
それが、父との最後の会話になった。

午前中、父はいつものように近所の診療所で
腰痛のリハビリを受けている。
午後、どこかへ出かけ、タクシーで帰宅した。
団地の敷地内で降車し、何歩か歩いたところで倒れた。
午後3時頃のことだった。
何人かいた近所のかたが救急車を呼んでくれたが
救急隊員が到着した時点で
すこしずつ冷たくなっていたようだ。

15時27分、
仕事中の私の携帯に、父から電話があった。
正確には父の携帯から電話があった。
電話にでると、救急隊員から説明があり
私は事務服のままタクシーに飛び乗って病院へ向かった。

担当した医師は私の到着を待ってから
儀式のように、
父の瞳孔に光に対する反応がないことを私に知らしめ、
私が頷いた瞬間をもって父の死亡時刻とした。
曰く
何の痛みも苦痛も感じていなかっただろう、とのこと。
ほんのり温かみが残る首筋をさすりながら
私はその場に立っていられなかった。

昨年夏、
長患いの母を看取り、
これからは、色んな所へ一緒に行こうと思っていた矢先、
暮れに父は目の手術を受けた。
幸い順調に回復し、
今年のお正月から、二人で近場へちょくちょく出かけるようになった。
足元の悪い場所は手をつないだ。
父は恥ずかしがらず、私と手をつないだ。

熱田神宮へ行き、日泰寺へ行き、大須の縁日や演芸場へ行き、
桜の花見をし、映画を観、公園や野鳥館を散歩し、
銀杏を観にでかけた。

父の米寿のお祝いで
姉の家族に下呂温泉に連れて行ってもらい
黄色の帽子とちゃんちゃんこを着てご満悦だった。
フォト

この写真が、遺影となった。

12月に入って孫娘の結婚式で、父は乾杯の音頭をとった。
練習通りにはいかなかったが、
最後は皆さんがビックリするほど大きな声で
「かんぱいっ!」
と言った。


冒頭の出来事は、そのわずか三日後のことだった。

私も寄る年波か、忘れっぽくなって
全てが曖昧になりつつある。
それで、母が逝った顛末を書き記したように、
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1945352725&owner_id=11521516
ここに、父のことも書き残しておこうと思う。


お父さん、
大変長い間、よく頑張りましたね。
お疲れ様でした。
そして、
ありがとうございました。

最後まで自分の足で歩き、
自分の頭で考えることができた人でした。
行年89、
法名 覚成院釈恒心


合掌




1 8

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する