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2016年12月01日16:05

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クリスマス恒例TOP画像 ボッティチェエリ ラーマ家の三博士の礼拝

12月でございます。12月なので、毎年恒例のクリスマス月特別TOP画像、キリスト教関連。今回は、サンドロ・ボッティチェリの『ラーマ家の三博士の礼拝』にしました。
これは、ボッティチェリ展で本物を見ているのですが、思っていたより小さな絵で、吃驚したっていう。壁一面飾るようなデッカイ絵だと思っていたの。

ボッティチェリ。本名ではありません。お兄さんが、太ってて酒樽(ボッティチェラだったかな?)みたいだったらしく、「太った酒樽のその弟」っていう意味らしいよ。あだながザックリし過ぎてないか?まぁ、ソドマ(男色)やら、グエルチーノ(斜視の小男)って呼び名を付けられるよりは、マシだと思うけれど。グエルチーノなんて、イジメだよな、この呼び名。ソドマは、工房制度のこの時代、男色行為をしなかった男性画家がどれくらいいますかね?って言う感じなんだけど。ある意味皆、ソドマじゃね?まぁ、男色行為が派手な人だったのかも知れないケド。

ボッティチェリさん。色彩鮮やかで、美しい絵が多いのですが、サヴォナローラに影響されちゃってからは、その色彩を捨て、どんどん固い絵になっていったよなぁ。そして、このエピソードは、ボッティチェリさんのクソ真面目っぷりも、表しているような気がします。

この絵。有名な話ですが、ボッティチェリさん本人が描かれています。向かって1番右で、こちらを見てる黄土の衣の男性。これが、ボッティチェリさん。この絵、自信作だったんでしょうね。「この絵、どう?」そう問いかけているような気がします。

あと、他にも、色んな人達が描きこまれているんだよ。キリストの足を持ってる老博士が、コジモ・デ・メディチ、中央の赤いガウンの男が、コジモの長男、ピエロ。その横の白い衣の博士が、次男のジョヴァンニ。博士の後ろにいる黒衣の男と、その横で剣を持ってる男が、ピエロの長男のロレンツォと弟のジュリアーノ。メディチ家オールスターズですな。
依頼したラーマさんが「こういう風に描いて。」って言ったらしい。「メディチ家の人を描いてもらえるほど、名誉な俺!」って言う感覚なんだって。
当時イタリアは共和制とはいえ、事実上の支配者がメディチ家でしょ?その支配者を勝手に絵に描いちゃうって凄いよね。
因みに、依頼主のラーマさんもちゃんと描かれている。画面の向かって右の上の方で、青い服を着て、自分を指さしてる人がラーマさん。「どう。コレ、俺が描かせたんだぜ!」 そんな感じでしょうかね?

この絵、中央に聖母がいて、それを頂点に三角形の構図で安定感があるよね。そして、聖母は優しげだけど、ちょっと寂しそうにも見える。キリストの将来を予見してるのかも知れないね。

ボッティチェリさん。女性は綺麗に描くけど、あまり色気はありません。でも、美少年・美青年を描くと、とたんに色気増し増しになります。おそらく、男性の方が好きな人だったんだろうな・・と思うけど(結婚しなかったし)、その辺り、結構如実で、この辺りにも、ボッティチェリさんの真面目な性格が表われているような気がします。
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