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2016年11月30日20:51

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使ったことのある元素


 「使ったこと」

 と、言っても使い方は様々だが、
 一般の多くの人にとっては、天然の元素の中で原子番号が一番大きい ウラン
 が最大だろうと思う。

 それ以上は、一般的に超ウラン元素、などと呼ばれていて、人工的にしか作れないとされている。


 ウランも現在は核燃料扱いなので、簡単には手に入らなくなっっているが、
 遷移元素として扱いやすかったので、かつてはガラスの色付けに良く用いられた。

 そうではない使い方、は温泉の利用だろうと思う。

 ラドン温泉 とか、 ラジウム温泉 とか、 ウランの娘核としての利用。

 ラジウムの方は医療用の線源として用いられることもあるから、治療に使った人もいるかもしれにない。


 核燃料として用いられるものは、ウラン以外に、トリウムやプルトニウムがある。
 プルトニウムは核爆弾の製造に用いられることもあって、研究は良くされている。
 トリウムは、核爆弾の製造には向かないので、かねてより平和利用ならトリウムの原子炉を実用化すべき、という声がある中、現代ではもうそれも無理な話だなと思う。

 超ウラン元素の中で、ある程度の使い道があるのは、あとアメリシウムとカリフォルニウムぐらい。どちらも中性子の線源としての利用がある。


 私はカリフォルニウムは使ったことがないので分からないが、
 一般的な中性子の線源としては原子炉を使う方が簡単なので、多くはそちらでやってしまう。
 医療用としても、原子炉を使う方が一般的。


 中性子の線源としての原子炉は、発電をするわけでは無いので、お湯を沸かしたりはしない。
 そんな大きな出力も必要がない。


 そんなかんなで、超ウラン元素自体にはさほど 「使い道」 があるわけでは無い。
 半減期も短いので、兵器への転用は簡単ではない。(中性子線源としては重要)

 核兵器は、いわゆる戦略兵器なので、作っても使うわけでは無いから、作ったときのスペックが何十年も保持される方が都合が良い。
 半減期の短い元素は使いにくいのは当然だと言えば当然。


 「ニホニウム」 に使い道があるのか?

 みたいな質問自体が愚問だろう。

 そういう元素が実際に作れることは、宇宙のどこかで作られている可能性もある。という意味が重要。
 鉄より原子番号の大きな元素は、超新星爆発で作られる、と一般的には言われている。
 そして、地球上にウランまでの元素があるのだから、かつての超新星爆発の時に、ウランは自然に作られた、と解釈もできる。

 この時に、もっと大きな原子番号の元素も作られた可能性がある。

 と考えるのは妥当な考え方だろう。

 まあ、太陽のような星が吹っ飛んで無くなるような爆発が起こるのだから、
 その中では様々な反応が起こっているはずだろうし、
 そうした過程で、一体どのぐらいの原子番号のものまで生成されるのか、という興味はある。

 勿論、より大きな原子同士が核融合するならば、もっと大きな原子番号のものも生成されそうだから、どこかに安定元素があるのではないか、と昔から言われている。
 鉛より大きな原子番号のものは、今知られている限りはすべて不安定同位体しかなく、放射線を出し続けて、いずれ鉛やビスマスに落ち着く。(ビスマス209は安定同位体ではなく、アルファ崩壊をするそうだ、私はその現象を見たことはない。)


 安定な元素が見つかったら、、、、、、、、より強力な核爆弾が作られるのだろうか?

 人間の考えることは、最初はどうしても爆弾から、となっているように思う。
 理論的には、より大きな原子核が核分裂した方が、核分裂によって得られるエネルギーは大きなものなので、そういう発想にしかならんだろう。
 
 ウランの原子炉でさえ、発電用に作ると、爆発して大変なことになっているのは明らかなので、新しい元素を使った発電プラントなど考えるのもばかばかしく思う。

 (核分裂生成物は一意に決まらないので、安定元素しか生成物にならない反応、を見つけるのは無理だと思うよ。)


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■新元素名は提案通り「ニホニウム」 国際機関が正式決定
(朝日新聞デジタル - 11月30日 17:20)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=4319216


 新しい元素を認定する国際純正・応用化学連合(IUPAC)は30日、森田浩介・九州大教授ら理化学研究所のチームが発見した113番元素について、チームが提案した通りの「ニホニウム」で正式決定した。元素記号も「Nh」で確定した。

 113番元素は日本で見つけたことが認定された初めての元素で、森田教授らが提案したニホニウムという名前は「日本」にちなんだもの。IUPACが今年6月に公表し、11月上旬まで5カ月間、パブリックコメントで意見を募集していた。

 正式決定を受けて、森田教授は「提案したニホニウムが正式決定して大変うれしい。基礎科学は、日々の生活や産業に直接的な恩恵を与えることはまれ。長期的で地道な基礎科学研究への支援にあらためて感謝します」とコメントした。
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