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2016年11月07日20:54

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【美術】「開館75周年記念特別展 円山応挙 −「写生」を超えて」展

皆様、お今晩は。根津美術館にて12月18日迄開催中の特別展「円山応挙 「写生」を超えて」展に行って参りました。その感想です。


円山応挙(1733〜95)は、「写生」にもとづく新しい画風によって、日本の絵画史に革命を起こした画家です。そんな応挙の「写生画」は、超絶的かつ多彩なテクニックによって支えられています。しかし近年、写生ないし写生画という言葉だけではとらえきれない応挙の多面性、作品世界のバックグラウンドが指摘されることも多くなっています。
 本展は、応挙の生涯を代表する作品の数々を、根津美術館の展示空間の中であらためて見つめ直そうとするものです。あわせて、さまざまな可能性を秘めた若き日の作品、絵画学習の痕跡を濃厚にとどめた作品、そして鑑賞性にも優れた写生図をご覧いただきます。「写生」を大切にしながらも、それを超えて応挙が目指したものは何だったのかを探ります。


山手線圏内にあるのに交通不便な上にシブチンの根津美術館と言うことで普通だったら行かないのでありますが、今回三井記念美術館の年越しの恒例企画には欠かせない国宝『雪松図屏風』が11月27日迄の前期に出ると言うので行って参りました。
今回驚いたのは「個人蔵」の作品が結構あって「一体幾らで買ったんだ?」と言う邪な感想と「こんな作品も描いていたんだ」と改めて画業の幅広さにビックリしたのであります。
展示室1と2はほぼ予想通りでして大作の屏風が三点ドドンと並んで豪華絢爛。根津美術館はこうした展示をさせると癪に障るけれども上手いのであります。

今回真の意味で驚いたのは相国寺にある重要文化財『七難七福図巻』でして上巻、中巻、下巻全部が展示されていることに圧倒され、上巻は地震や洪水、大火に蛇等の天災を描いているのに対して中巻は「鬼畜絵巻ここに極まる」と作者が岩佐又兵衛でも曾我蕭白でも無いことに驚いたのであります。追剥や強盗、斬首刑や人間が引き起こすあらゆる災厄を描いた中巻の存在を今回寡聞にて初めて知りました。下巻はこう言ってはなんですが「お口直し」の要素が強くて上巻と中巻の衝撃が強すぎたのでホント毒消しでありますね。


同じく中々現物が御目に掛かれない重要文化財の『写生図鑑』も堪能出来たし鋭気を頂くことが出来た気が致します。


http://www.nezu-muse.or.jp/jp/exhibition/index.html
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