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2016年11月01日13:40

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食中毒は恐い

食中毒と言うと、ひどい嘔吐や下痢があって数日苦しんだらあとは快方に向かうモノと考えてると甘いようだ。
重大な損傷を臓器に受け、生死の境をさまよったあげく回復しても普通の状態には戻らない場合もあり…このO157でも十数年後遺症を引きずってる場合もあって、人生設計に多大な影響を与える。
また、無論急性症状によってその日のうちに死んでしまう場合もある。特に子供や老人などが危ないが屈強な男でも大丈夫と言うワケでは無い。

ワシは高校時代札幌に居たのだが、同級生が冬休み明けに出てこないのを不思議に思っていた。
数週間遅れて登校してきた奴にどうしたと聞くと、一家全員で食中毒起こして入院してたという。
ばあちゃんと妹が死に、父親が重体で今も入院中だと悲痛な顔で言った。これから学費が出せるかどうかわからないとも…
実は北海道ではわりと食中毒事故が多かった。北海道は冬が厳しく長いので、その間野菜が入手困難になる。そんで寒くなる前に漬物を大量に作って春までもたせるのだ。
松前漬け…今ではどこのスーパーでも売ってるが、ああいうぜいたく品で無く、昆布とするめを3ミリ幅くらいにハサミで切って(これが重労働…随分やらされた)5ミリ角くらいのスティック状に切った大量のニンジンに合わせる。主原料はニンジンだ。数の子は入れてもほんの僅か。w
それから石狩漬け、これも今売られているぜいたく品とは違う。大量のキャベツと固めに炊いた飯、塩鮭と彩のニンジンや大根。野菜類は一度軽く塩で漬けて水気を抜いてから使用する。…コレが危ない。 同級生の当たったのもこれだ。
昔は、本当に冬場には野菜類が手に入らなかったから、春が来る前に漬物は各家庭で払底してて、切り干し大根やイモ類などで凌いでいて…春先、本来あまりうまいものでも無い草さえも至上の喜びと思えるほどに緑に飢えた状態だった。
しかし、近年になれば市場には本土から運ばれた野菜類が多少高いながらもふんだんにあり、漬物は割と残っている傾向があった。
また、家屋も断熱化が進み、漬物を置いている物置、納屋などでも昔よりは温度が高めになってて、食中毒菌が繁殖する隙ができたのだろう。
実際その同級生の件に限らず、学校ではそういう理由で春に出てこない学生は毎年のようにいたし、新聞紙面でもどこそこで何家族が…的に書いてない日は無かった。

しかし、コレはもう昔話なんだろう。実際40年以上前の話だし。
今はおそらく家庭で漬けるコトは無いんでないか。買ってくればいろいろなモノがあるし、そもそも普通に野菜が買えるし。
昔、我が家ではマンションのベランダに漬物を置いていたが、少し暖かくなってきたら捨てていた。
北海道の連中は話していると、食品が凍ることは気にするが、腐敗するコトに不注意な気がした。
おそらく彼らの実質的な関心として…昔は…正しかったのだろうが。

同様に最近の人と話をしていると、腐敗に関係する食中毒に対する知識が少ない気がする。
これ大丈夫かな?という疑いが無いのだ。賞味期限などの数字は気にするけど、食品そのものの状況を気にしない風潮がある。
実際に食中毒菌が繁殖していても腐敗臭があるワケでは無い。あったら無論ダメだが、状況からも判断する注意深さが必要だ。今、保健所…の管轄かどうかわからんが…とかでは、どういう風に注意を促しているのだろう。
簡単な指示でコレを判断させるのは無理で、かえって判断ミスを誘発する可能性もある。
そしてそういう指示を出したところが責任追及されてしまう。だから自分で判断しない、すでに封が切られているものを食うなとか、製造年月日などを確認するとか、(組織の)安全を第一に考えてるんでないか。

人類の歴史と言うのは大半、食品保存技術の発展によって支えられてきた。人類の最大の敵だったのだ食中毒は。まあ、責任問題は難しいかもしれないが、もう少しここらを学んでいかないとまずいような気がする…



■メンチカツで17人食中毒、児童2人重症 O157検出
(朝日新聞デジタル - 11月01日 11:30)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=4270801
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