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2016年10月16日23:36

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『神様メール」神様はパソコンで人間の運命を…

ギンレイ2本立てで、別の1本が目当てだったのだけれど、
おなかを抱えたのはこちらのほう。

「神様メール」
http://mixi.jp/view_item.pl?reviewer_id=10258677&id=3942089
http://kamisama.asmik-ace.co.jp/

ストーリーは奇想天外、突っ込みどころ満載だけれど、
それを楽しめるかどうかで評価は分かれそう。

神様(ブノア・ポールウールド)が最初につくったのはブリュッセル。
動物を作って、キリンがその町を歩くシーンなど実にシュールな光景。
もうそれだけで、そのヘンテコぶりにあっけにとられる。

ブリュッセルの高層アパートの最上階の1室が神様の部屋で、
神様はパソコンで、暇に飽かせて世界中の人々に災難を送りつけている。

「湯船に身を沈めたとたんに電話が掛かってくる」(あるある)とか、
「パンを落としたらジャム側が床に」なんていう神の法則?を、
喜々として作っているのだから、たちが悪くて笑える。

その神様の妻は、刺繍と野球ゲームで日を過ごす太った叔母さん。
息子がイエス・キリストで、神様に言わせれば「変な気を起こして磔に」。

娘のエア(ピリ・グロワーヌ)は、生まれて以来
最上階の部屋から一歩も出ることが許されず、
暴力的・強権的な父なる神様に反抗して、神様の部屋に忍び込み、
パソコンから人々に余命メールを送りつけてしまう。

余命メールを受け取った世界中の人々は、大パニックに。
エアは、洗濯機の通路から地上に降り立ち、兄のイエスの勧めで
「新・新約聖書」を書くことにし、12使徒に加えるべく、
6使徒に会いに行く。その6人の出会いと生き方や如何に。

地上に降り立ったエアは、携帯を持たない=余命を知らない浮浪者と出会って、
彼を「新・新約聖書」の書き手にし、父親の神様に追いかけられて、
ガリラヤ湖のイエスよろしく、彼と手をつないで水面を歩いて逃れ…。
難病の少年にせがまれ、魚とパンならぬハムサンドを2個に増やしたり。

6使徒たちはそれぞれ、ある会社員はヨーロッパムクドリに自由を囁かれ、
群れに導かれて、北極海まで着いて旅していったり、
あるマダム(カトリーヌ・ドヌーブ)はゴリラとベッドインしたり。
殺し屋は、事故で腕を失くした孤独な娘と恋に落ち…。

そして6人それぞれにテーマ曲があって、
「私を泣かせてください」の曲に合わせて、
テーブルの上の手が踊るシュールなシーンがあったり。

余命を知った兵士たちが戦闘を止めてしまうなんて話もあるけれど、
保険屋さんが、銃を買ってスパイナーに変身とか、
死なないならビルから身を投げてみようなんて若者が現れたり。

妻=女神が、神様の部屋のお掃除でパソコンのコンセントを抜いて、
パソコンを再起動させる羽目になって、余命の記憶もリセットされるが、

神様は、いまだ部屋に帰る洗濯機の通路を探しながら、
洗濯機工場で働かされていて…。
かなりブラックなファンタジー・コメディ。面白かった〜。

ところで、あなたは余命を知ったほうがいい?


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