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2016年09月29日21:30

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【映画感想】 聲の形

こんばんは、連雀です。
酔っ払う前に、感想と言うよりも、普通に思ったことをいくつか言葉にしておきたいと思います。

テーマは劇場版『聲の形』について。


まず、私は原作があまりにも衝撃的すぎて、劇場版を観に行くことにはかなりためらいがありました。
ついさっき、原作全巻を読み返して、あらためて気付いたのですが、私は初めて原作に触れた時にイッキ読みしているはずですが、ほとんど内容がアタマに入ってなかった。でも、インパクトは強烈で、この作品の存在は強烈に心に残りました。

なので、劇場版としてアニメ化されると聞いた時に、最初に思ったのが、

『観たくない!』

と言う気持ちだったのですが・・・ま、結局公開二日目には観てしまいましたねw

もっとも、そんなすぐに観たのには意図するところがあったわけではなく、たまたまKalafinaのライブで東京遠征していて泊まりだったので、チェックアウトしてからライブ会場の開場時間まで時間があったので観に行ったわけですけどね。その後で別の映画も観ているし、特に意識したわけではないです。はい!


ここから、若干作品の内容にも触れるので、一応ネタバレ防止改行しておきますね。
















映画を観た印象として、最初に感じたのは、ああ、これならば私でも安心して観られる。良かった〜です!

映画を観た直後にツイートもしましたが、あの原作を映像化しておいて、これだけ救われた気持になれるのは、やはり監督である山田尚子と、脚本の吉田玲子の優しさだと思ったこと。

そして、これは後から思ったのですが、やはり山田尚子監督の作品だなと思わせるほど、硝子をはじめとする女の子たちが可愛らしく描かれていた。そこには、『女の子はどんな時でも可愛くなくてはならない!』と言う、監督の信念を見たような気すらしました。

逆に言うと、あの映画では「身体障害」も「いじめと赦し」の問題も、全てが乗り越えるべきただの劇的な障害にすぎず、その問題についてなんらかの提議があったとは思わないので、この作品において「障害を持って生きることについての描かれ方が不足」とか「いじめ加害者が安易に救われす
ぎ」とかの批評はまったく当を得ていないかと思うわけです。


原作の方は、もう少し踏み込んでいますけどね。

それだけに、やっぱり面白いのは原作の方ですし、アニメの方は「面白い映画だった」以上の感想は今後も抱かないでしょう。

でも、山田尚子らしさは随所に出ていて、その点は好きです。むしろ、この原作を山田尚子に映像化させたことが間違いの大本だと思ったりするくらい。山田尚子は、もっと違う作品を、例えば吉田秋生の「桜の園」とか、志村貴子の作品を映像化するか、完全なオリジナル作品とかをやってほしい!!!ってのに尽きますかね(^_^;)


それとは別にちょっと思わずにいられなかったのが、劇場版で自殺をしようとした硝子を涙ながらに責める川井さんが気持ち悪くて、どうしようもない気持ちになったのですが、原作を読み返して、そうせざるを得ない川井さんの気持ちの一端を知って、ちょっと許せる気になりました。

なりはしましたが、それは川井さんというキャラクターを許せる気持ちに多少なったと言うだけで、あの劇場版で描かれたアレには、正直スタッフに悪意すらあったのではないか?川井さんのような存在を許せない気持がどこかにあったのではないか?とか深読みしてしまうくらいの気持にはなりましたが・・・まあ、原作にもあるシーンだし、中途半端ながらも劇場版の中に活かした程度のことかもしれません。

実際、尺の関係だとは思うのですが、原作では重要な部分が、劇場版ではいろんな描写が省かれていて意味合いが変わってしまった部分が少なくありませんでしたからね。

でも、その取捨選択は映像化したスタッフの意志の現れなのだと思います。
比較しても面白いですが、意味はないかな。

原作と劇場版は、やっぱりまったく違う作品だったと思いますので。
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