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2016年09月16日20:57

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2016年秘湯巡り長距離ドライブ①青森・乳頭温泉、青森・竜飛岬、弘前市、青森ランプの宿青荷温泉

毎年9月恒例（各9月の日記ご参照）、夏休みの秘湯巡りドライブ、
今年は青森・秋田のまだ回っていないところを攻めることにしました。
つまり2004年の青森・十和田湖奥入瀬周辺（温川温泉、酸ヶ湯温泉）、
2007年の秋田白神（不老不死黄金温泉）・男鹿・横手
2009年の青森・恐山、下北半島と秋田乳頭温泉鶴の湯、以外のところ。
そんな感じで本州の先っぽまでがっつりドライブの始まり始まり。

一日目　7:15 調布出発
　
普段、家からすぐの甲州街道から環八に出るのに15分くらいで出れるのに、
なんと1時間以上掛かる渋滞。幸先悪いスタートながらも、そのあとは快調で、
盛岡インター手前の紫波SAまでの520キロを6時間４０分休憩無しで一気に走破。
紫波SAで休憩した目的は、ご当地麺であるじゃじゃ麺を食べるため。
甘辛い肉味噌と麺が絡んで美味しゅうございました。

盛岡インターで降り、国道を西へ、田沢湖を目指します。
日本一深い湖・田沢湖をさらっと見学（約10分）して乳頭温泉郷へ。（車で20分ぐらい）
秋田を代表する名所である乳頭温泉郷は山間に点在する7つの温泉、
その中でも特に”鶴の湯”の白濁した露店風呂は秋田のガイドブックの表紙とかだけでなく
全国の温泉本でもベスト10に入ることの多い名湯。
2009年に泊まりましたが評判高いのが頷ける素朴ながらも素晴らしい宿でした。
（詳しくは2009/9/20日記）
今回はその時に時間がなくて回れなかったほかの温泉にリベンジということで、
まずは一番奥にある蟹場温泉、本館から少し離れた露天風呂は
渓流沿いで森林に囲まれた私の好きなシチューエーション（そして混浴）、
先客も一人（男）しかおらず、のんびりでき、長時間ドライブの疲れが取れました。

で、この時点で四時を過ぎており、本当なら孫六から黒湯に立ち寄る予定だったのですが、
結局時間切れでアウト。　朝の1時間の渋滞が悔やまれます。
気を取り直して本日の宿泊先・妙の湯へ。
これが素晴らしかった。　山奥の秘湯ながら和風モダンな建物と清潔感ある部屋
(なんと部屋でwifiも通じました)、リゾートホテルのように丁寧な従業員の応対、
きりたんぽ鍋や稲庭うどん、秋田こまちといぶりがっこ
ゼンマイやじゅんさいの酢の物、きのこ汁（おかわり可）、
鮎や虹鱒といった地元の品を一手間かけて上品な料理に仕上げた料理。

さらにさらに、お風呂が見事でした。
滝を見ながらの露天風呂（混浴）だけでも素晴らしいのに、
ここは源泉が金色と銀色（無職）2種類あるのです。
つまり内湯（男女2パターン・時間で交代）・露天にそれぞれ金銀、
合計6種類のお風呂が楽しめるという贅沢。
さらには内湯にも引き込んだ小さい渓流つきの露天風呂、
宿泊者には滝が見える小さい貸切風呂の30分サービスもあったり。
それらがほぼ一箇所にあるにもかかわらず、
上手く通路を迷路のようにして独立感を出しているのもよい工夫。

滝は天然ではなく川を堰き止めた堤防的なものですが、二段構えになってます。
もともと幅広な上、ここ数日間の雨で増水しており、かなり迫力がありました。
とぎれることなく聞こえる、ご～、っていう川の音、
シンセサイザー的にいうとみごとな低音倍音を含んだホワイトノイズ。
お風呂につかりながら、脳内がホワイトノイズで満たされて、
自分がその場の空間に溶け込んでいくような感じになりました。

食事の時の給仕が若いきれいなお嬢さん、
秘湯の宿にもかかわらず都会のレストランのような黒のスカート、白のブラウスに
黒のエプロンという洗練された出で立ち。
窓際のカウンター席で、宿の前を流れる渓流を眺めながら食べていたら、
なにやら蛍光色で飛び回る虫がいたので、
お嬢さんに”あれ、蛍ですか？”って聞いたら、
”蛍ではないです。でも蛍だと思って楽しんで頂ければと思います”って、
ナイスなお答え。
実は蛾の鱗粉かなんかが照明の関係で光っていたのですが、
お嬢さんのいう通り蛍と思って食事とともに楽しみました。
いや～、素敵なお嬢さん、部屋に歯ブラシ持ってきてほしかったです。

翌朝ももちろん朝風呂そして美味しい朝食を堪能しました。
これで部屋にトイレ無しとはいえ１万5千円弱とはほんま安い、
かなり感動して、宿をあとにしました。

初日走行距離608キロ

二日目　8時35分出発
青森を目指して北上、鹿角から東北道にのり終点の青森で降り、
津軽半島の東側を海岸前沿いにさらに北上。
2009年に下北半島を回ったから、津軽半島もぐるっと回ってみたかったわけです。

そして着いたのが、津軽半島の先端・竜飛岬。
そう、”ごらんあれが竜飛岬　北のはずれと～♪”　津軽海峡冬景色（2番）の舞台。
岬から、確かにはっきりと函館が見えます。
岬には灯台、津軽海峡冬景色歌謡碑（ボタンを押すとさゆりが歌います）、
そして珍しい国道指定された階段、車の通れない”階段国道”があります。
あと青函トンネル工事記念感もありますが、時間がないので行きませんでした。

岬の下の食堂で名物の海鮮丼ではなく、好きなほたて丼を頂きました。
これがボリュームたっぷりで、プリプリで美味しゅうございました。
こんだけ入って1500円、回転寿司でもこんだけあれば3000円以上になるでしょう。
添えもんのエビが半解凍でしたが、ほたてが大満足だったので全然許せます。

竜飛岬を後にして、海岸線・龍泊ラインを海を見ながら南下していきます。
天気もよく、心地よいドライブです。
時間に余裕がなかったので十三湖がよく見える西側でなく東側を通り、
五所川原・金木で太宰治記念館”斜陽館”（実家の豪邸、ようはええとこのボンやったんやね）の
写真だけ撮ってすぐ出発、だってこの人の小説あんまり読んだことないから。

続いて向かったのは弘前。
まずは弘前城、桜の季節は桜並木がすごく、
そして散った桜の花びらがお濠を埋め尽くす景色が見事らしいです。　
その季節に来てみたい。
時間がないので有料の本丸に入るのは断念したので、
奥にある天守閣は木に囲まれていたせいで上の方しか見えず。
帰って調べたら、現在石垣の修復するため、数年前天守閣を奥に移動させたとのこと。
そういえばそんなニュースを聞いた記憶も。
移動させる前は無料で入れるところからでもはっきり天守閣が見えていたとのことで、
ちょっと惜しかったです。
図書館で借りた数年前のるるぶを見ていったので情報が古かった。
お城の中をちょうど下校時間どきに制服着た学生が自転車で行ったり来たりしていて、
お城が町の一部として親しまれているんやなって感じでした。

お城近くにある旧図書館、旧東奥義塾外人教師館といったレトロな建物と、
その他の弘前市内のレトロ建物のミニチュア建造群、ねぷた山車記念館などを
さらっと見て出発。　
そうそう、市役所前にあった古い建物に女子高生がたむろしていて、
何やろな？って思ってて、よく見たら全国でも珍しいレトロ建物のスタバでした。
（大正六年築、旧第八師団長官舎）

弘前を出た時点ですでに四時半過ぎ、
次の目的地は20キロ弱東の隣町の黒石市、
そこで黒石つゆやきそばを食べるのであります。
ところが弘前市内で道を間違えてしまい、（私の車にナビはついてません。
未だに地図とガイドブックです。しかも図書館で借りた。ちなみにETCもついていない）
五時半ぐらいには黒石市から山奥に30分ぐらいは入っていく今夜の宿に到着することを
考えると、もう時間がありません。それにこの時間に食べると宿の夕食が食べれなくなる.
ということでやむなく黒石を通過して宿に向かいました。
こんなことだったら、朝、”トト姉ちゃん”を見ずに8時前に出発しておけばよかった。

今晩の宿、十和田湖の北西の山奥にあるランプの宿で有名な青荷温泉。
全国のランプの宿の中では能登の先っぽのよしヶ浦温泉と並ぶ有名なところ。
よしヶ浦は一人客はお断りでしたが、ここは部屋が空いていればオッケー、ありがたや。
部屋に入ると当然ながらランプ、薄暗いです。そしてランプの油の匂いがかすかにします。
当然、テレビはありません。防災用のぎゅっぎゅっと握って発電する懐中電灯を
補助の明かりにします。

お風呂は本館内風呂、離れに3箇所（途中小さな吊り橋もあり）、
それぞれ混浴露天風呂、滝見の風呂、ヒバ造りの健六の湯となっています。
いづれもランプの灯りに照らされて風情があります。
この旅館も渓流のそばにあり、いい感じのBGMでした。
翌朝の朝風呂では高さのある天然の滝も愛でることができました。

晩御飯も川魚、肉、山菜と美味しゅうございました。（食事の大広間もランプで薄暗い）
大根や人参、山菜を小さく刻んだけの汁という青森の郷土料理がおかわり自由だったのが、
個人的にはツボでした。　以前に行った会津にもこづゆという同じような汁がありますが、
こういった小さく切った具材がいっぱい入った汁物は大好きです。

7時すぎに食事が終わり部屋に戻ると、やはりほのぐらいランプの灯り。
夜の温泉から戻ってもランプの灯り。
ほのぐらいオレンジの光は確かに風情はありますが、
なんか自分の部屋に戻ってきてホッとする感じがしないのです。
もちろん貴重なあかりでありがたいと思わなければなんですが、
どれだけ明るい生活に慣れているかってことなんでしょう。

二日目走行距離398キロ

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