ずいぶんと日記に間が開いてしまったのは、病を患っていたからだ。
病名はベビーメタル症候群。
ベビーメタル症候群で検索してもらえばわかると思うが、この病気にかかるとベビーメタルに関する事以外に興味が無くなり、昼夜にかかわらずネットで動画や記事を探し回るという症状を呈する。
自分について言えば、ベビーメタルのライブのカオスとエナジーって何なのだろうという好奇心が湧きあがってきて調べていて、ベビーメタルに関する事以外興味が薄れて、どーでも良くなってしまった。
この病気は老若男女にかかわらず発症する可能性があるのだが、病気に対する耐性があるからここまで生き残ってきた筈の50代から60代の男性の被患率が他の病に比較して多いのも特徴だ。
ほれ、たとえばこの人。
https://www.youtube.com/watch?v=obZ0oOYifXQ
ベビメタに嵌った51歳(現在は52歳)だが、ベビメタファンになってしまったが為に家族の迫害に遭い、買ってきたCDも捨てられないように箪笥の中にこっそり隠さざるを得ない。
当に隠れキリシタン状態で、何時かは家族に露見し、ベビメタCDを踏むか、家族を選ぶかという選択に迫られるのではないかと戦々恐々として過ごしている。
あるいは元ドラマーで、今は足を洗いNYで堅気の仕事についているこの人。
http://shumatsuwotohnisugit.blog.fc2.com/blog-entry-3039.html
この中で彼の友人のドラマーが
> いずれにしろ、これ、ベビメタ、訳わからねえよ。
なにからなにまでがとっ外れ過ぎ。
ただ凄え。まじで、凄い。
オレ泣いちゃったんだよ、IPHONEで動画見ながらさ。
そしたらジーナもベビメタ見て泣いたんだよ。
なんでだろな?お前も泣くか?
すげえよ。ただまじですげえよ。こいつら。
歌だろ?と思わず。
そうそう。この歌を聞いてると泣けてくるんだよ。
このいまにも泣きそうな声聴いてるとさ。
いまにも泣きそうな声?
そう、この歌、いまにも泣きそうな声だろ?
ただ、すごい圧力だって言ってたな。
いまにも泣き出しそうな、その、
子供がびえーって泣き出す直前の、
抑えに抑えた抑えがたい、みたいな、
その爆発寸前の圧力みたいな。
ジーナが音圧が凄いって言ってたな。
音に圧力があるんだよ、このバンド。
個人としてテク云々より、バンドとしてまとまってるっていうか、
つまり、音圧が違う、っていうか。
<
と言っているんだけど、多分その歌は「紅月(あかつき)」だと思う。
http://www.dailymotion.com/video/x489i5m
まあ、この歌はすごい。
中元すず香って、ビブラートをかけないよう意識的に歌っている。
元々はバックのバンドの爆音に負けないようにするためだったらしい。
意識的にやっていたんで、ちゃんと通るという事が分かったのか、少しビブラートをかけるようになって「合唱団的歌唱法」に、より色艶が出るようになっている。
でもそんな技巧的な事よりも、ステージの上で何かに憑りつかれてしまったような形態が凄まじくて、
「何なのこの人、歌詞の主人公なの?」
と圧倒されてしまう。
「歌は三分の演劇」と、ちあきなおみを評するのに使われたが、ちあきなおみが実質的に引退した今、俺の中で最高の三分の演劇を演じてくれているのは中元すず香だと思っている。
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