文豪ドストエフスキーの名作「分身」の舞台を近未来的世界に置き換え、「ソーシャル・ネットワーク」のジェシー・アイゼンバーグ&「アリス・イン・ワンダーランド」のミア・ワシコウスカ共演で映画化した不条理スリラー。不器用で気の小さい青年サイモンは、向かいのアパートで暮らすあこがれの同僚ハナを望遠鏡で覗くことだけが楽しみの孤独な生活を送っていた。そんなある日、サイモンの職場に彼と瓜二つのジェームズが入社してくる。しかもジェームズは、サイモンよりはるかに優秀で……。監督は「サブマリン」のリチャード・アイオアディ。「ザ・ダブル 分身」のタイトルで2013年・第26回東京国際映画祭コンペティション部門で上映された。(映画.comより)
鑑賞はもう昨年になるかと。劇場で見た作品を優先しているとこうなってしまいました。やっと書けて安心しています。
さて、ジェシーくんが結構好きなので選んでみたのですが、なんとも不条理な映画でした。その上、私も知らないような古い日本歌謡がかかる!なんなのかな。ジェシー君とミアちゃんはよかったですよ、でも頭の固い私には理解不能な・・・。
存在感の薄い、目立たない男サイモン(ジェシー・アイゼンバーグ)。冒頭ではそれが強調されます。ガラッガラの電車で座っていると「そこは俺の席だ」と言われて席を譲ったり、鞄を電車の扉に挟まれて持ってゆかれたり。何年も勤めているのに、IDがないと受付で「あなたを覚えていない」と言われたり。でもまぁ、裏を返せば、ガラッガラの電車でそんなつまらないこと言ってくる男には関わりたくないから、きっと私でも黙って代わるし、いっぱしの会社でIDがないと入れないのは当たり前だし、ごくごく普通のことかもしれません。
そしてある日、サイモンの会社に彼にうり二つなジェームズが入社してくるのです。こんなにうり二つなのに、周りの人はな〜んにも気づかない。そんなアホな!ここでウケるのは私だけでしょうか。そして、彼は多弁で明るく社交的。何事にも積極的であっという間に会社の人気者に。サイモンくん、こう見えて仕事もできる男だったのですが、その成果すらジェームズに横取りされてしまいます。これは何者なのか。なんで誰も気づかないのか。好意を寄せていたコピー係のミアまで寝取られ、唖然。いや、つきあっていたわけではないから寝取られたって表現は不適切かもしれません。
ともかく、サイモンは、なにもかもが正反対のジェームズに人生を浸食されてゆくのです。この作品はドッペルゲンガー?二重人格?いろいろ見方はあると思うのですが、私は「本当にこんなことがあったらどうしよう」と思って見ていました。だって、よく似た人間っていそうだし、そもそも人生なんて損と失敗の連続だし(笑)。私は俄然サイモン側だと思うのです。
まぁそうは言っても、事件は起きます。時代設定も場所も不明な映画ですが、血なまぐさいことが起きるは起きるのです。でも、結局なんだったのかは説明なし。昭和歌謡が鳴り響くばかりです。個人的には、この作品と近い時期に「マジカルガール」を見たので、「日本の古い歌って、はやってる?」と思いました。
とにかく不条理劇です。意志ある方はチャレンジを!
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