mixiユーザー(id:25351452)

2016年09月08日19:08

289 view

残暑に古今亭の噺の艶を楽しむ

「シンゴジラ」をやっと見に行ってきた。
全体的に最初の昭和29年の「ゴジラ」を踏襲したつくりで、
福一のことも盛り込みつつ
放射能への警笛を入れて
それを現代風にやるとああいうエヴァっぽくなるのね・・・という感想。
日本政府や官僚の対応もリアルでありそこがむしろ主眼点なのだが
実際の日本の官僚ははあそこまで迅速じゃないでしょう。
その辺は福一のヘリからの放水でその間抜けさ加減からも周知の通り。
たぶん実際に起きたらあのまま国連決議におされて熱放射核兵器で
東京は住めない街で終わると思う。
しかしその一方で最後にとった決断は、結局あのまま東京駅にいつ復活するかわからんゴジラを放置したままそのまま経過を見ていくという先送りという落とし所もある意味日本人らしくもある。
とりあえず石原さとみがキツイ役どころながらかわいかったというのが最終感想。
ところで最初のカット割りやけに見にくくない?

コミックの「昭和元禄落語心中」が完結した。
落語という文化は廃れず続いていくよ・・・といったところで
なんとなく無難なところに着地という感じである。
回想による八雲の若いころの助六、みよ吉との因縁の部分が面白かった。


日曜の昼は灼熱のなか、職場のそばの巣鴨の地蔵通りへ。
地蔵通りは実は4のつく日に縁日が開かれているのだが、
おかげで通り全体がかなりごったがえす。
そんななかちょっと脇道に入った小スペースに出向く

四の日昼席 @ スタジオ・フォー

毎月4日のお昼に古今亭(および金原亭)の一門で開かれる落語会。
今日の顔付けは駒次、やまと、馬石、左橋、文菊の5人。
一見亭号が違うが、みな古今亭もしくは金原亭である。
今回の目当ては馬石さんと文菊である。
(ちなみにこの日都電で行ったのだが、おなじ車両に浴衣姿の馬石さんがいた)

まくらで思い出したのだが、この日は年に一回湯島天神での落語協会のお祭り「謝落祭」の日だったんですな。
何人かは午前中に湯島天神に参加してから来られたようです。

最初は唯一の新作落語の駒次。
スーパーの防災訓練に売れない若手俳優が来て・・・という噺。
駒次の新作はいままでも何度か観てきたが何気ない日常からくる笑いがあり面白い。

次はやまとは「たがや」
馬石は「船徳」
2席とも夏の噺だが、
9月でもまだ残暑が厳しい時期なので十分いまにも通じる。
「たがや」は侍のほうが首を切られる下げで、
こっちのほうが噺の流れ的に溜飲が下がる。
ただオリジナルはたがやのほうが首切られるのよね。
(こっちはたぶん談春あたりで聴いていると思う)

馬石さんの「船徳」は船が川面を流れるような清々しさを感じる。
以前に小三治でも聴いているが、それよりは軽い感じで
そこに涼もあるような語り口である。

中入り後は左橋が「やかんなめ」
ちょっと滑稽さにかけるかな?

トリは文菊で「死神」
噺に引き込む口跡はなかなかなもので、以前に聴いたときよりも腕を上げている。
兄弟子の丞さまとはまた違った味をもっており今後も楽しみである。
ちなみに下げはせっかくつけかえることができた命のロウソクの火を死神がフッと消してしまうもの。
滑稽さでは小三治師匠の自分のくしゃみで消すヴァージョンのほうがおかしみがでるが、こっちだと死神の意地悪さが醸し出されていたな。

全体的にどの噺家にも柳家や三遊亭とちがう艶みたいなものを感じ、面白い落語会でした。

ちなみにこれだけ見ても1500円。
(ちなみに回数券もありさらに安くなるみたい)
でも平日だと昼間抜けて観に行くの至難の技なのよねあせあせ(飛び散る汗)





防犯訓練     古今亭 駒 次
たがや      桂   やまと
船徳       隅田川 馬 石
---中入り---
やかんなめ    初音家 左 橋
死神       古今亭 文 菊
7 1

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する