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2016年08月08日16:31

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PARCO劇場最後の舞台は渡辺謙、南果歩で素晴らしすぎ、感謝の念に堪えません。

リオオリンピック開幕しましたな
開幕式を何気なく見ると、カエターノ・ヴェローゾとジルベルト・ジルが出てるじゃないか。
どっちも久々に観に行きたいもんだなぁ・・・と思ってたらカエターノ10月に11年ぶりに来日するのね。
行きたいけど、すでにその日には海老蔵が・・・

日曜はこの日が最後の渋谷のPARCOへ
再開発のために一旦閉店だそうで、再開は3年後だそうな。
と同時にPARCO劇場も43年の歴史に一旦幕でこちらも3年後の再開だそうな。

PARCO劇場は都内でももっともお気に入りな小屋で
大学時代から何度も足を通わせてきた。
当時は小劇場ブームで新宿の紀伊国屋ホール、下北の本多劇場とそのブームの一端を担っていたが、先の二つに比べニューヨークやロンドンの劇場に似てオサレだったし、
帝劇や日生劇場みたいな大上段に構えている感もない。
のちのバブル以降にできたコクーンや芸術劇場、新国立劇場のような2階建ての小屋よりもあのこじんまり感がなんとなく親しみやすさを感じさせてくれる。
そんな理由で大のお気に入りだった。

小劇場ブームの頃だったから野田さんの夢の遊民社の「彗星の使者」、鴻上さんの第三舞台の「リレイヤー」などはもちろん先日亡くなった蜷川さんと清水邦夫の「タンゴ冬の終わりに」「なぜか青春時代」、つかさんの「幕末純情伝」「熱海殺人事件モンテカルロイリュージョン」、美輪さまの「毛皮のマリー」、翻訳ものでのニール・サイモンの「第二章」などや山崎努の「リチャード三世」「夏の夜の夢」、江守徹と谷啓の「コープス」など印象的でした。

90年代以降のPARCOで忘れていけないのは三谷さんで、毎年なんらかの舞台を披露してくれました。
思い出しただけでも宮本信子、唐沢寿明の「出口なし」、斉藤由貴の出た「君となら」の初演、「笑の大学」、幸四郎、染五郎らの「マトリョーシカ」小日向さんの「彦馬がいく」戸田恵子の一人芝居「ナニワバタフライ」、伊東四朗、沢口靖子の「Bad News Good Timing」、染五郎、亀治郎(現猿之助)、勘太郎(現勘九郎)のPARCO歌舞伎、堺雅人、佐々木蔵之介の「ヴァンプショウ」の再演、中井貴一、生瀬勝久の「コンフィダント・絆」、渡辺謙、段田安則の「ホロヴィッツとの対話」、斉藤由貴、長澤まさみの「紫式部ダイアリー」、SMAP香取、草薙の『Burst」、翻訳物でも浅丘ルリ子の「桜の園」中谷美紀の「ロスト・イン・ヨンカーズ」、川平慈英、シルヴィア・グラブによる「SHOW GIRL」の再現などなど・・・

ほかにも先代の猿之助(現猿翁)の二十世紀歌舞伎、志の輔らくご、斉藤由貴の25周年コンサートなどなど現代劇以外でも懐かしさいっぱいでした。

ちょうど30年通ってきたが、悔しいのはその前14年の歴史での安部公房の舞台、全盛期のつか事務所による「広島に原爆を落とす日」初演、井上ひさしの芝居そして何と言っても木の実ナナと細川俊之のオリジナルの「SHOW GIRL」を見られなかったことかなぁ・・・

ラヴ・レターズ 2016 The Climax Special
PARCO劇場大千龝楽手締め会        @ PARCO劇場

PARCO最後の舞台はおなじみのA. R. ガーニーによる男女二人の朗読劇。

いままで幾多ものコンビで上演されてきて過去にも斉藤由貴や檀れいが出た時や三谷幸喜+八木亜希子の組み合わせで観たことはある。
今回の1週間も前田敦子+柄本時生、箭内道彦+木村佳乃、風間杜夫+伊藤蘭、勝村政信+YOUなどの組み合わせもあったが、
この芝居朗読だけであり実力ある役者じゃないと薄っぺらく感じるので、
PARCOでいままで460組の上演があってもあまり食指が働かなかった。
しかし最後のオーラスのこの日の組み合わせは渡辺謙+南果歩夫婦だったので一も二もなく足を運びました。
もともとこの夫婦、3.11で気仙沼の被災地限定でこのラヴ・レターズを上演したことがあるそうで、そこだけのつもりだったはずが「PARCO最後なら・・・」ということで今回の上演となった。

幼馴染の男女が、それぞれの人生を歩んでいくなか絶えず手紙の交換を続けていく内容だが、交換の行間にお互いの気持ちが読み取れ、終盤に行くに従い朗読している役者が感極まった場面が何度もあったけど、今回の謙さんも果歩さんもちょっとそんな印象がありました。
と同時に照明がフェイドアウトしていくなか果歩さんが最後に述べるセリフには、シンプルな言葉であるものの心震わせグッとくるものがありました。

謙さんはラヴ・レターズ初回なのだそうだが、果歩さんは中村トオルさんなどでやっており、5回目なのだそうな。
本合わせをしているときになんか謙さんと果歩さんの台本のセリフが違っていたそうで、よくよく見ると果歩さんの台本は最初に出たときの台本だったそうな。
そんなところにもこの芝居の歴史を感じさせます。
(謙さん曰く「彼女のは20世紀の台本、僕のは21世紀」)
ちなみに自宅ではリハは一切しなかったとのこと
(謙さん曰く「だって事務所違うもん」)



作:A. R. ガーニー
訳・演出:青井陽治

アンディ:渡辺謙
メリッサ:南果歩

終演後20分経ちPARCO劇場の大千龝楽ということで
ゆかりのある人たちを集めての手締め会が開かれました。
参加者はさっきまで出ていた謙さんと果歩さんのほかにラヴ・レターズの演出の青井陽治、志の輔らくごでおなじみの立川志の輔師匠、先日まで出演していた志田未来、佐藤隆太という顔合わせでした。(司会はフジの笠井アナ)
それぞれがこの小屋に関しての思い出を語っていましたが、
謙さんは養成所の研究生だった時代に初舞台だったのはPARCOでの蜷川さんの演出で唐十郎の「下谷万年町物語」で、そこからいろんな仕事が入ってくるようになったとのこと。
ほかに山崎努と出演した「ピサロ」では翻訳が伊丹十三さんであった縁で伊丹さんの「タンポポ」に出演できたし、しばらく舞台活動していなかったが十数年ぶりに三谷さんの「ホロヴィッツとの対話」に出演したおかげで度胸と自信がついたのでブロードウェイでの「王様と私」に出る覚悟ができたとのこと。
なにかとこの小屋は節目節目にステップアップのきっかけをくれたとのことでした。

ちなみに演出の青井さんはその昔エキストラで「下谷万年町物語」にでていたそうでお尻に花を挿してセリから上がってくる男娼の役だったそうです。

志の輔師匠は初めて上京してきて最初に見た芝居がPARCOでの安部公房の芝居だったそうで、その内容に衝撃を受けたそうですが、そのときに「いつかこの舞台に出ているような気がする・・・」と思ったそうです。
(謙さんに「ウソだよ〜」と言われていましたが・・・・)
ほかにもいままでで一番思い出深い志の輔らくごはお能の舞いを見せたときで、その際に高座のざぶとんをどうするか気にしていたところ、PARCOのスタッフがざぶとんを自動的に引っ込めたり出したりできるようにしたそうで感心しました。
あとA列の前に3列XYZがあることも突っ込んでいましたな。

果歩さんも上京してきたばかりのころは演劇少女だったそうで、
やっぱり何度も通われたそうで、「クラウド9」でここの舞台に立たれたときは灌漑深かったそうです。

最後の締めは志の輔師匠の音頭で三三七拍子で手締めとなりました。
正直な話、3年後には再開するとのことだが、たぶん今風の2階建てのちょっと広めの小屋になってここまでの愛着があるかどうかはなんとも言えませんが、ちょっとは期待してみたいです。

最後に売店のおばちゃんにありがとうと言ってきました。
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もう一回募集
9/22(祝) クイーン+アダム・ランバート@日本武道館
9/28(水) 小田和正 @ 国立代々木第一競技場
のテケツありますが、どなたか行きませんか?
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