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2016年07月24日22:20

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生産性のジレンマ

企業は常に他の企業と競争しているので、生産性を上げて価格競争力をつけなければいずれ存続できなくなる。
生産性を上げるには、得られる利益にかかるコストを削減することしか方法が無く、コストの大半は人件費だ。
労働者の賃金を増やして生産性を上げるには限度もあり、生産設備へ資金を投入して自動化、効率化を進めるのも方法のひとつだ。ロボットを用いるのもその一環に過ぎない。

今後は、その傾向が一段と進んでゆくのは間違いない。
これからは単純作業はもちろん、複雑で高度な技術を要するような作業、設計などの論理的な作業、また為替や株式の資金操作、医学、科学技術の研究、論文の検証や司法、弁護などの分野も自動化が進んでゆく。
論理的な作業は一旦解析ができてしまえば機械に勝てる可能性は無い。囲碁や将棋でほとんどの人間が勝てない状況にあるのと同じように。
それらはこれまでと同じように、それらの装置を所有し、操作する人間の功績および収入となる。
しかし圧倒的多数の人間は不要になる。

不要になった人は、今までの生物進化の過程で滅びた種と同様、滅びるべき理由があったワケで無く…つまり残った人に比べて能力が劣るからではなく、なりゆきに依るところが大きい。
ここら辺の考え方が「肩をすくめるアトラス」とワシとで違うところで、能力主義、成果主義はある面正しいと思うが、現実の世界の様相を決めているのは一概に能力の差であるとは言えないと思う。
多くの金を集めた輩がそう言いたい気持ちは理解できるが。

また、多くの人間が失職してしまうと、国民の生活を維持するとすれば利益を得たトコロから持ってくるしかない。
不必要な出費を避けたい企業はタックスヘイブンや政治圧力で法人税を安くするとかの方法がとれるから、いずれにせよ維持できなくなる。
そうすると失職した人間は死ぬしかない。っつうか生まれてくるコトができない。居なくなる。

だがこの状態は、企業も売り上げが無くなることを意味する。企業は労働者は不要でも消費者はどうしても必要なのだ。
まあ、国内の労働者には死んで貰って海外に需要を求めるという方法もある。
しかし一旦技術として確立してしまうと…人材という制約から開放された状況では、すぐに世界中おなじ水準になってしまって、どこにも消費者が居なくなってしまう。

それもあってベーシックインカムなんて話も出てくるワケだ。
だが、そういう方向に進むには抵抗が大きいだろう。誰もそれを受け入れず、世界は滅びの道へ進んでゆく。

こういう話は大きな意識改革が必要で、働くというコトやマネーシステムや或いは生きるという意味とかいろいろ考えないで済ませてきた事を考えないとならなくなるのかもしれない。

これは人類の生存と言う論点の話では無く、マネーゲームと言う限定された状況の中での滅びであると言う点がポイントかなと思う。


■ただでさえ仕事がない人がいるのに、なぜ「ロボット」を作るの? 「少子化で労働人口が減るから」と言うけれど
(キャリコネ - 07月24日 14:40)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=210&from=diary&id=4108804
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