【DVD鑑賞記】
巨匠名作見返しシリーズ
ブライアン・シンガー監督
「ユージュアル・サスペクツ」
なんかここ15年くらい、「Xメン」シリーズしか撮ってない様な気がして、たまに違うと思ったら「スーパーマン・リターンズ」か〜い!な、アメコミ担当監督と化したブライアン・シンガーですが。
最近は「ジャックと天空の巨人」で、大破壊怪獣映画を作り、「もう実写版 進撃の巨人はコレでいいや」と思わせてくれましたが。
そんなシンガーが、前世紀末に、その名を轟かせた一大トリック巨編。
その後、ミステリーやトリックでこの作品を上回る映画は出ても、「叙述トリック」としては、未だ最高峰!
カリフォルニアの桟橋で、27人以上が惨殺された大事件。
たった2名の生存者の証言から、事件の裏に伝説のギャング、「カイザー・ソゼ」の存在が浮かび上がる。
そして6週間前。
やってない事件の面通しで警察署に集められた5人のチンピラたちは、留置所で意気投合して、釈放後、強盗事件後を起こす。
奪ったブツを現金化するため、カリフォルニアに飛んだ5人の前に、カイザー・ソゼの代理人を名乗る、コバヤシ弁護士が現れる。
「ソゼ氏は、君たち5人に仕事を頼みたいのです」
10億円の報酬と引き換えの、命を賭けた依頼とは…。
見返して驚く、ブライアン・シンガーの演出力の高さよ。
爆発や銃撃戦は、正直、B級アクションレベルだが、構図とかカット割りが上手いから、凄く大作感がある。
「カイザー・ソゼ」というマクガフィンの作り方も上手いしさ。
「友達の友達がカイザー・ソゼに雇われた」みたいな、都市伝説みたいな存在。
「敵組織に妻と子供を人質に取られたら、ソゼは妻子だけ射殺して敵は逃し、その後、敵の家族と友人と金を借りた奴まで皆殺しにした。噂話だけど」とかさ(笑)
途中、「カイザー・ソゼなんていない。全部コバヤシの作り話だ」と主人公たちがコバヤシさんを襲うシーンがあるんだけど。
このシーンの、エレベータでの襲撃シーンとかイカすよなー。
ちなみに、コバヤシさんを演じるのは、アジアらしさの欠片もないピート・ポスルスウェイトですが。
見返したらコバヤシさんの事務所には、ちゃんと漢字で「小林弁護士」と書かれた表札があり、窓ガラスに「富」「財力」とプリントしてありました(笑)
またさー。
見せ場が連続してテンポよく続くサービス精神。
このサービス精神を、Xメンでも(余計な事を言うな)
小説でも、漫画でも味わえない「映像の演出の力」が味わえる一本です。
だからこの演出力をXメンでも(余計な事言うな)
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