このところ取り組んでいるのが、溜め込んだモノや写真の処分。
アルバムに作品や成績表、本や地図に、思い出グッズに親の遺品・・・。モノの処分は容量に限りがあるので割り切れるけど、嵩張らない写真は被写体が不明だと捨てるに至らず、中々進みません。
そんな状況での今回の大阪行き。昔の思い出の交換や懐かしいルーツを訪ねるには絶好の機会。因みに自分の出生地は、母親が里帰りして出産した奈良の飛鳥に近い掖上村玉手。今の御所市。
育ったのが大阪市東住吉区鷹合町。近鉄南大阪線の針中野駅から徒歩７〜８分の住宅街にある戦後急造の一軒家。駒川幼稚園、鷹合小、中野中を経て、中３の春に東京大田区の大森６中へ転校。
ということで今回は育った家や学校も巡りました。ただ半世紀を経て、家は他人に売却され、学友も音信不通、訪ねる相手も無く、故郷と呼ぶには少々苦しいものの、自分にとっては心の故郷です。
その故郷はガラッと変わってました。駅が高架化され、「お富さん」が聞こえた市場も消え、同級生の質屋に酒屋や、好きな子がいた仏壇屋に、家族で夜空を見上げて通った松原湯も無くなりました。
残ったのは郵便局と駅前商店街、文房具のピョンピョン堂。鷹合小や中野中は新校舎で健在。お祭りの鷹合神社やラジオ体操の君塚公園もそのまま。でも元の平屋の我家は消えて、３階建に変身。
今回の収穫は「針中野」の由来を知ったこと。中学へ３０分歩いて通った道筋に、古い蔵屋敷の鍼灸院と道案内の石柱を発見。調べるとこの地に代々中野氏を名乗る、名高い鍼医者がいたのでした。
鷹合の由来はもっと古く奈良時代・・・初耳でした。生駒山と二上山を校舎屋上から眺め、造成中の長居公園で泥んこ合戦をし、線路向うの百済の白壁に謎を感じたり、思い出には切りがありません。
そんな針中野には、就職後の出張時や、最近では１３年前の九州旅行等で、数度訪ねました。例え当時の家や友が無くとも、幾多の思い出が故郷を追い求める自分を引き寄せるのでしょうか？
（写真右側３階建ての敷地が、針中野で昔住んでいた所。西方より奥の近鉄高架橋を望む）
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