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2016年07月01日12:48

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コンスタンティノープル

かつてビザンティオンと呼ばれた都市はローマ帝国に占領され、コンスタンティノポリスとキリスト教徒であったコンスタンティヌス皇帝の名を冠す。
地中海沿岸地域を統治したかつてのローマ帝国の首都である。

ローマ帝国の支配エリアは、イギリスのスコットランドを除く地域、ベルギーからドイツ、チェコ、ルーマニアを通るラインより南側、地中海に至るまでの全てのヨーロッパ諸国(の地域)、そしてギリシャ、トルコ、シリアから中東地域を含めてチグリスユーフラテス川流域およびナイル川流域の全て、スペイン対岸のアフリカ大陸・モロッコに至る海岸線の全て。EUより広い。

最初はローマに首都があった。しかしその期間は、BC27〜AD330 の300年あまりに過ぎない。その後の900年あまりの歴史はコンスタンティノープルに刻まれたのである。
ただしこのエリアを治めていた国を、歴史分類上の名称としてはビザンチン、または東ローマ帝国という。

東ローマ帝国を滅ぼしたのはイスラム王朝のオスマン帝国であった。コレはイタリアから西および北のヨーロッパ部分を欠いたローマ帝国の支配地域と重なる。
ヨーロッパ主体の歴史観では、1920年のトルコ共和国設立までがコンスタンティノープルだが、トルコ自身の歴史観ではオスマン帝国時代から、「イスラムに満たされた」を意味するイスタンブールが用いられていたとする。
トルコ国内には現在でもローマ帝国時代のキリスト教の流れをくむ正教会のコンスタンディヌーポリ総主教座がある。
どういう意味においてもトルコは、西欧と中東の接点であり歴史的にも極めて重要な点で、今までも夥しい血が流されてきたともいえる。

長きにわたって、イスラエル・エルサレム地域の制圧の十字軍のための通り道であった。
船で直行コースもあるが。
十字軍という言葉は今でもヨーロッパ(西欧社会)全体で正義を意味し、その文化圏全体の絆意識の根幹をなす。
最近やっと、キリスト教以外の宗教に配慮してこの言葉をあまり使わなくなって来たにすぎない。

面白いコトに、EU離脱の首魁、元ロンドン市長のAボリス・ジョンソンは、このオスマン帝国最期の内務大臣を務めた人物の子孫であるという。
彼はそれだけではなく、ロシア系ユダヤ人やイギリス王室などにも祖を持ち甚だしく混淆しており、ナショナリズムをうたうのにはそぐわない感がある。

また、独立党党首であるナイジェル・ファラージも、フランスからイギリスに亡命した貴族の末裔で、妻はドイツ人、子はバイリンガル。賛同者にもかつての移民層が多くおり、少なくとも誰を排除したらいいのか判らない状況にある。
スローガンを曖昧な状況にとどめておいて、明文化したがらないのはトランプなども同じだが、現実的な排除対象を定めるとたちまち利害が対立し、内部分裂が始まる気がする。



■トルコ空港テロ、犯行はわずか10分間 浮かぶ計画性
(朝日新聞デジタル - 06月30日 21:52)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=4070650
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