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2016年05月28日06:44

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熊本城は泣いとりました

2泊3日の短い旅でしたが、熊本から帰ってきました。
まずは千歳から福岡まで飛んで、高速バスで熊本へ。道中見る建物には、赤紙と黄色紙の建物はほとんどなく、市内は思ってたほど深刻な状態ではなさそうでした。
しかしバスを降りた瞬間、むあっとする熱気が。年に一度しか30度を超えないリフォレから、最高30度、最低22度の「火の国」にやってくると灼熱地獄のようでした。

交通センターのすぐとなりがボランティアセンターのある辛島公園。明日の下見を軽くして、まずは小泉八雲旧居へ。小泉八雲とくれば松江のイメージが有りますが、熊本にも旧居があります。でも震災の影響でまだ閉鎖されていました。
昼が機内で菓子パン二個だったので、少し早かったでしたが、宿泊者ご推奨の紅蘭亭で中華定食をいただきました。太平燕と酢排骨のゴールデンコンビで、980円なり。とても美味しく、リーズナブル。下通り本店の二階はまだ閉めていましたが、上通りパビリオン店はやっていましたが少し寂しそうでした。
食後は目の前にある熊本城へ。熊本のシンボルは見るも無残な状態で、二の丸公園以外は全て閉鎖中で、立入禁止のロープの嵐。外周をぐるりとほぼ一周しましたが、震災直後のままほったらかされている感じでした。完全復活まで10年、長い年月がかかっていきます。ちなみに市役所(罹災証明の発行で忙しそうでしたが)の14階からみると熊本城の現状がよくわかります。

その後繁華街の下通りや上通りを中心に町中をブラブラ。熊本唯一の鶴屋デパートは一ヶ月近く閉めていたそうですが、4階まで営業再開、再開した地下はjkがいっぱいで、ソフトクリームを食べてました。
熊本城の前にある老舗のホテルキャッスルは外壁がかなり痛んでいて宿泊は休止中(飲食のみ営業中)、そんな感じの片肺飛行中の建物がちょこちょこありました。
町中でテレビクルーに遭遇するかと思いましたが、どこにもおらず、その一方で応援に入っている自治体の制服が目につきました。葛飾区・東大阪市・北九州市などの方に遭遇しました。

歩き疲れたのでスイーツ休憩。熊本からの宿泊者に以前教えてもらったスイスで、リキュールマロンとルローショコラをいただきました。まずまずでしたが、ケーキセット600円は安いかな。
熊本とくれば馬肉、馬肉横丁はじめおすすめ店を数店教えてもらっていましたが、お腹いっぱいでパスすること。
明日に備えて、この日はベットでバタンキューでした。

翌日は朝食後に、市電(一日乗車券は500円なり)に乗ってボランティアセンターへ。
9時からの受付でしたが、少し早めに到着しました。辛島公園地下の駐車場が受付で、だいぶ待たされた後、地上に出てマッチングが行われました。ざっくりとこの日のボランティアは250人ほどでした。
熊本市全体でのボランティア数はピークの4日は1241人、しかし20日には584人と右肩下がりです。しかしニーズはそれなりにあるようで、マッチングが大変そうでした。
ボランティアをする人はずらりと行列ですが、冷房のない地下はかなり蒸し暑く、待っている間にも体力が奪われていきます。前もってネットで申し込みをしておき、当日入り札方式でマッチングをすればええのにと思いました。

仕事的には、安全が確保された個人宅での家財などの片付けがメインのようですが、その他にもいろいろと作業はあるようです。
30度の炎天下での瓦礫の撤去は、ガタイのいい若者に任せ、オジサンは避難所設営をマッチングしました。女性4名・男性6名の10人のグループで、市電に乗って子供文化会館に移動しました。
熊本市では避難所の統廃合が始まり、近くの小中学校の避難所を閉鎖して子供文化会館の2階・3階に集約するとのこと。まずはブルーシートを敷き、ダンボールで間仕切り、30×30cmのマットを組み上げて、布団と毛布と枕を置くと完成です。途中から熊本県立大の学生が加わり、作業は一気にスピードアップ。3時に終わる予定が2時前には解散となりました。

リーダーを務めたお嬢ちゃんは先月末から有給を使って頻繁にボランティアに参加しているとのこと。ご苦労さまです。
彼女は熊本市内と九州外が少ないんですとおっしゃっていました。たしかに、10人の内訳では、私と彼女を除くと、久留米・長崎・鹿児島・八代・玉名とすべて九州の方でした。

ボランティアが早めに終わったので、水前寺公園を見て帰ることに。水前寺公園も一ヶ月近く閉めていたそうで、そこここに震災の爪痕が。出水神社にも覆いがかけられ、庭園の池も震災の影響で水が殆ど無いところもありました。でも今月いっぱいは無料なのがありがたいですな。
市電で熊本駅に戻り、駅マチ西館のHERO海で一人打ち上げ会。郷土料理の盛り合わせ(馬刺し、辛子蓮根、一文字)、鯛の漬け茶漬け、和牛ホルモンの唐揚げをいただき、2440円なり。お金を落として帰るのも立派なボランティアなのです。

熊本で連泊したかったのですがホテルがとれず、疲れた体を引きずり長洲駅まで移動しました。しょぼいビジネスでしたが、ボランティアの後ですので、ベットで寝かしていただけるだけでありがたいのです。ちなみにホテルから10分も歩けば有明海で、長洲港からは島原に有明フェリーが出ているのです。

三日目の飛行機は14時前なので、さてさてどうするかと悩みましたが、せっかくなので奮発して柳川でうなぎを食べて帰ることに。
長洲駅から大牟田まで各停で移動し、西鉄に乗り換えて柳川へ。
柳川とくれば船に乗ってのお掘り巡りが有名ですが、時間の関係で川下りはパスして、並倉や白秋道路などをブラブラ。柳川も風評被害の影響で観光客が半減との事。町中を8キロほど歩きまわりましたが、観光客らしき人とはほとんどすれ違いませんでした。
10時半の開店にあわせて本吉屋へ。柳川での店選びは時間が最優先で、10時半と一番早く店を開けている本吉屋を選択しましたが、創業340年の老舗でした。奮発して3500円のせいろ蒸しをいただきましたが、大変おいしゅうございました。でも出てくるまで40分には参りました。
豪華版の昼食後は、天神経由で空港に出て、千歳まで飛び、20時前にリフォレにたどり着きました。福岡空港は羽田空港のトラブルの関係でごった返してましたが、千歳便は定刻通り飛び、ほっと一安心でした。

今回はあまり時間がなくハードな被災地入りで、ボランティアも1日だけ。でも被災地の現状を見れたのはたいへん良かったです。
予想通り現地では生活再建の足音はほとんど聞こえてきません。
震災直後、一番困ったときに物資は来ないという事態が今回も起こってしまい、家が壊れていなくても余震が多く、車での寝泊まりを続けていらっしゃる方も多くいます。
自治体がすべての作業を自己完結させようとしても、それはどだい無理な話です。
これから梅雨の時期を迎えて、いっそう苦悩がましていきます。


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