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2016年04月28日21:46

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最近、考えたこと。Part0041


 さてと、前回「航空機動部隊戦術=エアー・シー・バトルドクトリン」の基礎的運用法について書いた。ふーー、今回はいよいよ現代空母について語ります。ヒョビヒゲが始めた第二次世界大戦は大英帝国が作り上げた世界秩序「パックス・ブリタニカ」を最終的に崩壊させ、それを「乗っ取った」アメリカとそれを「食い破った」ソ連(ロシア)とが世界を分割する「パックス・ルス=アメリカーナ」へと移行した。つまり、「東西冷戦」が始まったのだ。本稿は東西冷戦史ではないので詳しくは述べないが「東西冷戦」は「国連(正確には連合国機構)」という「軍事同盟」によって支えられた国際秩序「パックス・ルス=アメリカーナ」内部の「勢力争い」であり、簡単に言えば地球単位の「グローバルな内ゲバ」だった。だから「熱戦」にならなかったのだ。やってしまえば勝っても負けても「軍事同盟・国連(正確には連合国機構)」が崩壊し国際秩序「パックス・ルス=アメリカーナ」は終焉してしまう。80年代負けが込んでいたアメリカはこの事を逆手に取りロシア本土を「核包囲下」に置くことによって「東西冷戦」を「逆転勝ち」することに成功した。ハゲチビはヒョビヒゲと違ってこの事を熟知している。やっぱり、情勢分析のためにも「東西冷戦史」必須だよな(-_-;)。どうすっか?ふーー、話がずれた。元に戻そう。第二次世界大戦が終わったとき空母を保有し「海戦」を行える国は二つしかなかった。アメリカとイギリスだ。この両国は同盟関係にあったので、「空母」は無用の長物として大部分は解体されることになっていた。だが、東西冷戦が勃発し韓半島で大規模戦闘が再開されると空母は「揚陸支援プラットフォーム」「地上火力支援プラットフォーム」として再認識されるようになった。アメリカは解体予定だった空母131隻(どんだけーーーΣ(OoO)!)を分類選別し新造船と組み合わせ二つの戦闘グループに分割した。


1、水陸両用作戦群 基幹は強襲揚陸艦(アンフィビリアス・アサルト・シップ)。

2、空母打撃群   基幹は攻撃型空母(アタック・エアクラフト・キャリアー)。


だ。本当は、あと二つ空母の基本任務があるんだけど、ゴージャス主義のアメリカはまた空母を大型化して兼用させる事にした(笑)。この二種類の艦隊は二つの技術革新によって分けられたもので、それはヘリコプターとジェット機だ。前者は海兵隊をヘリコプターで強襲揚陸させる上陸作戦専用空母、後者はジェット機で海上戦闘・対潜作戦・地上支援を一隻でこなす万能空母だ。それだけに高い(-_-;)。特に後者は超大国専用だろ(-_-;)。最新鋭のジェラルド・フォード級原子力空母なんて開発費だけで30億ドル(3600億円)!建造費が一隻50億ドル(6000億円)!乗せる航空機がしめて100億ドル(1兆2000億円)!空母打撃群として護衛する巡洋艦・駆逐艦・攻撃型原子力潜水艦がしめて70億ドル(8400億円)、箱物だけで合計250億ドル(3兆円)(ToT)。これに慣熟訓練をへた乗組員の人件費と福利厚生費用に、母港の海軍基地の整備費用、一体となる衛星を含めた地球単位の通信・索敵システムの整備に、武器・弾薬・食料・燃料・補充部品・医薬品等の兵站補給品とその供給システムの配備等の費用がかかるうえに常時戦闘させたいなら改修・休養のために最低これが2セット必要となる(米軍式だと4セット一組)。アメリカ様おまかせたいしますm(_ _)m。はっきりいって無理っす(ToT)。餓死者でちゃいます(ToT)。えっと、話がずれた元に戻そう。1、水陸両用作戦群は今後の作戦の中核の話なので後で語ります。

 2、空母打撃群が基幹とする攻撃型空母(アタック・エアクラフト・キャリアー)は戦前型空母と何処が違うのか?それはジェット機を搭載することにある。では、ジェット機とプロペラ機は空母運用上どう違うのか?決定的なのは


重さの違い


である。ジェット機はとにかく重い(-_-;)。そのかわり速くて強い。そうゆうこと、例えばFA18Fスーパーホーネットは14tの機体に燃料と爆弾を16t積む。プロペラ海軍機代表のF6Fヘルキャットは4tの機体に燃料と爆弾を3t積む。ダンプと乗用車以上に違うのだ。では、どういうことになるかというと


滑走距離が足りない


ってことになる。ヘルキャットは200メートルで浮くが、ホーネットは最低1400メートル滑走しないと浮かないのだ。つまり、戦前型空母(全長250メートル)で発艦すると


海へドボン


となる。だがここでジョンブルが頑張った。空母の機関から出る水蒸気で作動する大型のカタパルト(全長100メートル)を開発したのだ。それまで油圧式か火薬式でせいぜい20メートル弱だったんだから革新的だ。しかも、出力が桁違い。25tのジェット戦闘機を100メートルで離陸速度まで加速できるようになった。じゃ、着艦(着陸)どうしよか?という話に当然なった。これは戦前からあるのアレスティング・ワイヤー(横策式制動装置)を大型化して装備した。飛行機のお尻にフックをつけワイヤーに引っ掛けて着艦(着陸)するわけだ。ついでに、甲板を船腹より張り出させて面積を増やし、10度弱の角度をつけて着陸専用のレーンを開設した(別名斜め甲板)。そうすれば着艦に失敗しても発艦待ちの仲間に突っ込まず、エンジン吹かしてまたやり直しが出来るってわけだ(別名タッチ・アンド・ゴー)。こうして出来上がった空母を通常の戦闘機をカタパルトで射出し、ワイヤーで着艦させることから現代では


1、CATOBER(キャットバー)型空母


と呼ぶ。攻撃型空母は全部このタイプだ。アメリガ11隻、フランスが1隻、ブラジルが1隻保有している。ちなみに空母を発明し、スチームカタパルト、アレスティング・ワイヤー、斜め甲板と開発を続けてきたイギリスはその後、アメリカとロシアに挟まれギューギュー絞め上げられて、財政破錠(ToT)したため、泣く泣く、CATOBER(キャットバー)型空母アーク・ロイヤル二世を退役させた。そしたらアルゼンチンが攻めてきた。イギリスは小さな植民地を今でもたくさん世界中に持っているがその一つフォークランド諸島にガルチエリ大統領率いるアルゼンチン軍が攻め込んだわけだ。フォークランド戦争勃発!英国首相サッチャーはすぐ戦時内閣を組織し戦争指導者「ウォー・ロード」として陸海空3軍に「断固奪回せよ」を下命し、「いや、空母無いのにちょっと、、」と怯んだ将官20人をまとめて首した。さずが「鉄の女(アイアン・レディ)」思い切りが違うね(笑)。かつて、7つの海を制したジョンブル魂に火がついて、技術陣が踏ん張った。このころ、イギリスは世界に先駆けて垂直離着陸機(VTOL)ハリアーを開発していたので、コマンド母艦(アメリカでいう強襲揚陸艦)として遣われていた旧式空母に乗せようって事になった。垂直離陸させると載せる弾薬・燃料が極端に少なくなるので短距離陸(STOL)させようとなった。ついでに船の先端に「スキージャンプ台」のようなスロープを設けるとより弾薬搭載量と航続距離が向上することがわかった。着艦は垂直着陸させればよい。こうしてできた空母を垂直離着陸機を短距離陸(STOL)させ、垂直着陸(VL)ことから現代では


2、STOVL(ストーブル)型空母


とよぶ。軽空母(ライト・キャリアー)ともいうね。イギリス軍はSTOVL(ストーブル)型空母に改造されたコマンド母艦(アメリカでいう強襲揚陸艦)「ハーミーズ」「インビンシブル」を中心に機動部隊を編成、4ヶ月かけ多くの犠牲を払いながら「領土奪還」に成功した。そしたら之は使えると真似る国が続出(笑)。現在、イギリスが1隻、イタリアが2隻、スペインが1隻、インドが1隻、オーストラリアが2隻、そして要領のいいアメリカが10隻保有している。びみょーに真似たのがロシアとチャイナ。ロシアは垂直離着陸機の開発に一度は成功したのだか、後継機の開発に失敗。搭載予定だった空母に通常機を載せざろう得なくなり、ためしに艦首にスロープをつけ風上に全力推進しながらミグ29戦闘機を離陸させてみたら成功した(笑)。そこであわててアレスティング・ワイヤー(横策式制動装置)を開発(盗用?)し新式空母の配備に踏み切った。こうしてできた空母を通常の戦闘機を短距離陸(STOL)させ、ワイヤーで着艦させることから現代では


3、STOBER(ストーバー)型空母


とよぶ。ロシアが1隻、チャイナが1隻、インドが2隻保有している。制裁が解けたイランも近未来に1隻保有するかもしれない。また、垂直離着陸機(VTOL)をそのまま運用する、4、VTOL(ビトール)型空母というのも在るのだがここでは割愛する。ようやく、3種の現代空母が出揃った。これから、その得失について語ろう。

 もちろん、最強なのは1、CATOBER(キャットバー)型の攻撃型空母だ。正規空母ともいう。全力出撃時の火力投射量は1派(ソーティ)で450t。戦前の約20倍だ。しかも、増槽(ドロップタンク)を搭載できるので足(航続距離)が長い。いい事ずくめだが、上記のように途轍もなく費用がかかる(-_-;)。2のSTOVL(ストーブル)型空母は格安でインビンシブル級でいいなら新規船こみこみ20億ドル(2400億円)ってとこか、前にも書いたが中古うまく買い付けていればこみこみで6000万ドル(72億円)の激安価格で売りに出てたのに防衛省のアホが役満見逃した(ToT)。どんだけ、税金無駄遣いすれば気が済むんだコン畜生!たが、このタイプはヘリコプターと垂直離着陸機(VTOL)専用なので足(航続距離)が短く、打撃力も大きくは無い。アメリカのワスプ級が制海艦任務(艦隊防空任務)編成で全力出撃した時の火力投射量は1派(ソーティ)で最大90t。戦前よりましだが正規空母の1/5だ。3、STOBER(ストーバー)型空母は1と3の折衷案で実戦記録が無いので能力の仔細は不明だが、離陸をギリギリでやっているので、燃料・弾薬の搭載はほぼ皆無と見ていい。だが使っているのはあの中ロ。おそらくだがいくつか追加の手を打ってくるだろう。二つ方法がある。まず、防空戦闘機は対空ミサイルと離陸分の燃料だけを積んで離陸させ、別途開発した高速ヘリコプターに燃料を積んで空中給油用させる方法だ。これなら、空中戦闘に関しては正規空母並みの戦力を維持できる。ついで、爆装(爆弾積むこと)した攻撃機はどうするのか?これは強力な対艦ミサイルを一発だけ装備した上に両翼に使い捨て式の「ロケット・ブースター」を装備させて離陸させる方法が使われるだろう。また、船の上で危ないことをと思われるかもしれないけどこれしか方法が無い。戦時には必ず使うとみて置いたほうがいい。つまり、多くの人の予測と違いSTOBER(ストーバー)型空母は対空・対艦戦闘では正規空母に匹敵する能力があり、対地攻撃能力はSTOVL(ストーブル)型空母の半分ほど、搭載機は攻撃型空母比べて若干足(航続距離)が短い、というのか俺の判定だ。かなりの強敵なのがわかってもらえただろうか?さて、中ロのSTOBER(ストーバー)型空母にわが方はどう対抗したらいいのかについてはまた次回語ろう。とほほ。



おまけにみくしー検索かけてみました。

 「STOVL」

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