mixiユーザー(id:1673188)

2016年04月21日14:54

195 view

味の好み

昔、グルメ系のレポータは味の感覚が伝わるように説明するのを是としていたと思う。
最近は、口に入れた瞬間に美味しいと言う。そういうのが増えていると言うことは、そういう方が好ましいと思われているのだろう。
細かい言葉のニュアンスで説明しても、ほとんど文章を読まないコトに慣れた人々には意味が伝わらず、むしろ難解な言葉を並べて格好を付けて…視聴者を愚弄しているように感じるのかもしれない。

しかし、現実には味は咀嚼して飲み込むまで判らない。口に入れてすぐでは激辛だって判らない。
それでも単純にクリーミーで美味しいです〜。とかごくごく一般的で低知能でも判る範囲の語彙であるにせよ、即座にそう言うのはそういう台本を読まされているに過ぎないと判る。

テレビ放送のバラエティなどで食品を紹介するときは提供する側とどういう取り決めがあるにしても相互利益を求めているだろうから、表現方法も話し合っていると予測できる。

しかし、そういうトコロで発信したい理想的な反応というのは個人の味覚とは関係なく、ひとりひとりが異なる味覚による美味を持っているコトは無視されている。

ワシもある程度の年齢になってきたら、脂のきついのは美味く感じなくなってきた。
ラーメンも東京風のさっぱり系が欲しい(ほぼ壊滅したが)
味の好みは、そうやって年齢からくる体の必要としている栄養素などが関係している。

そもそも、美味しいとか美しいとか言うのは感覚だが、この感覚の感度が食品によって変化する身体機能である。目的とする栄養素を美味く感じるようにならなければならない。
これらは訓練によって学び取ってゆくものだ。普通の人間は現在の自らの健康を保つのに必要な栄養素を必要量取れるように味覚の感度が調整されれば良い。
食べたいものを食べていて不健康になってゆくとしたらその訓練が不足していると言える。

プロは他者の状況も考えてシミュレートした結果をも美味しく感じられる必要がある。

それと同時に、味覚というのはその人の生きてきた軌跡そのものでもある。
それまでに何をどういう気持ちで食べたかによって味覚は形成されてゆく。
生まれ育った地域、文化、親の職業、親の出自、食育、友人構成、金銭感覚…あらゆるものが影響し、その味覚も様々な形になる。最も大きな影響を与えるのはその時の空腹加減だが、それは別としても。
そういう意味では誰にとっても最高の美味というのは成立しないのだけど、ある程度の…出身地と生活圏、日常の運動量、年齢性別などで傾向は出てくると思う。

そういう観点から、テレビのグルメ番組も「やろうと思えば」少しは的確なレポートが可能なのだと思う。しかしやらない。味覚情報の内容がない。美味いと言うのは、不味いと言う表現があり得ないとすればすでに情報ではないし。

これは味の話だったのだけど、クレーマーや叩く奴がいるからか、面倒はごめんなのか…ともあれ、あらゆるモノの微細な表現が失われて行く方向にあって、それは情報の喪失そのものである。
こうやってテレビ放送はどんどんその情報量を減らし、自ら存在価値を放棄している。
無論、ネットで発信される情報は単なるカオスなので、ネットの方が優れているとも言えないのだが。
最近は大分ましになってきたが、そのカオス情報を初見で再配布する馬鹿が居る。カオスなのだから情報の真偽を確認する手間は自分持ちだ。テレビを含むマスコミは簡単なチェックはしてる。あそこも馬鹿は多いので万全ではないが。






【男女のちがい】もはや国民食のひとつ! ラーメンの味で一番好きなのはどれ?http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=60
3 2

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する