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2016年04月10日08:49

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[趣味]さよならジュピター

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勝手に週刊連載TL「俺の本棚」第8回。
今回は、前回の『神々の魔術』から連想して、
日本SF界の巨星・小松左京さんの『さよならジュピター』。
mixiの方には前にも上げたけどね。


今よりちょっと未来、人類が地球を飛び出し、他の惑星でも活動し始めた頃の話。

冒頭で、火星の極冠にある氷床を溶かしてその水を利用する為の溶解実験が行われます。
するとその氷床の下から、ナスカの地上絵に似たパターンが発見されます。
「宇宙考古学」という新しい分野も表れ、解読されたその内容は、過去に太陽系に避難して来た存在からの、危機を報せる警告メッセージでした。


そんな中、徐々に太陽から遠くなる宙域での活動をスムーズにする為、「木星太陽化計画(JS計画)」が始まっていました。
そのJS計画の現場責任者、本田が主人公。
ある時、本田の友人が乗った外宇宙探査船が遠く離れた宙域で突然消息を断ちます。
その事故の情報を詳細に分析した結果明らかになる、恐るべき危機とは。
そして、タイトルに集約される、その危機の回避方法とは…。


大作『日本沈没』を遥かに超えるスケールの作品、言うならばまさに「太陽系沈没」。


もちろんSFなので、実際に地球や太陽系に危機が訪れているわけではありません。
…少なくとも、今のところは。

しかし、前回の『神々の魔術』の内容を考えると、全くの絵空事とは思えないのも事実です。
『さよならジュピター』の危機と『神々の魔術』の警告は、ある意味では対極であり、ある意味では同じものだと言えると思います。


出来るならば、「SF」のままで済めば良いのですが。
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