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2016年04月06日14:06

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地元の人は大変だけど楽しそう

ワシも諏訪のあたりに取引先があった関係で、御柱祭は大変だという話はいろいろ聞いていた。
諏訪近辺というのは割合と精密工業が発達してて、そっちに仕事場のある人はそこら辺に家を持っている。無論、地元出身で古くからの家に住んでいる人も居るが、地元とは言えかなり田舎の方の出身だったり、或いは同じ長野とは言うものの松本あたりの出身の人など、また全く関係なく東京やそれ以外の地域の出身者も当然のようにいる。
そういう人は、下諏訪とかそこらへんに土地を求めて家を建てるのだけれども、御柱祭以前に地域の人との関係はたいへんだという。

関係があった会社はいろいろあったけれど、大きいのはEPSONでこの会社名はセイコーエプソンかつては諏訪セイコー、諏訪精工舎、その前は精工舎。ちなみにセイコーのブランドを持っていたのは服部時計店でゴジラに壊されてた銀座の現和光が本社だった。現在はセイコーホールディング。精工舎も元はそこらへんにあった。亀戸のセイコーインスツルはその前はセイコーインスツルメント、セイコー電子工業など名前が変わったが前身は第二精工舎である。
精工舎は戦時中に疎開先として諏訪を選び、そんで諏訪精工舎となった。戦後も戻らず地場産業となった。…そういうワケで旧い人でもあの地域においては新参者だというコトになる。

まず諏訪に家を買った人は、地元の町内会みたいなのにかなりちゃんと出ないといけないようで…単に町内会費を払ってればいいと言うようなものではないという。
それには諏訪と言うトコロが温泉が湧くというコトも関係してる。
全てではないが、諏訪湖近辺では普通の住宅でも温泉を引くことができる。使用料金は必要で、なんだかパイプ径により違うらしいんだが、普通の家族が使う分くらいだと10年前くらいの話で月額数千円でガス代+水道代と比べるとかなりお得。諏訪のお湯は結構いいし風呂好きなら是非引きたいところだが、月いちで必ず男手をひとり出さなければならない。源泉管理および配管の掃除、整備である。
これが結構な重労働で、作業もさることながら源泉がかなり山の中なので行くのすら大変。一日がかりとなるという。諏訪温泉の源泉は諏訪湖のほとりにあるので、それとは別というコトなんだろう。そういう労働力が提供できない…老人世帯などは共同浴場を利用する。しかしそれでも源泉管理は無いが浴場の清掃の順番は回ってくるという。
無論、それも嫌ならカネを払って旅館の風呂でも利用して家ではガスで沸かせばいいんだが…そういしている人も多いと言うし。

しかし、そうやって地元の人たちとどっぷりとつきあいをして共に飲食をしたりするのもまた楽しいと言う人も居る。
話を戻して御柱祭、あるいは他の祭り…御神渡りなどで動員され、或いは地域慣習について教わったりすると言うのも、そういう人間関係が基礎となる。
御柱祭ははじめに山から木を切り出して「木落しと川越し」をして里に出てくるとある特定の道筋を通って諏訪大社へ運ばれる。その道筋沿いに家を持っているとたいへんだ。勝手に塀は撤去されるし庭は壊されるし。w
ただそれはたいへんに名誉なコトでむしろ喜ばなければならないようなもので、そもそもその道筋に新参者が土地を買うというのは難しいらしい。
とは言え昨今は直接売買ばかりでなくなってるコトもあり、たまにそういうケースがあるらしいが…知っている人は元々先祖伝来の土地だったのだが親の時代から東京暮らしで急に諏訪に戻ってきたという。地元の親類を通して近隣の人に挨拶し、何度も人を呼んで宴会をしとたいへんだったそうだが、何より7年に一度のお祭りには家族総出でホストを勤めなければならないと言う。w
費用も毎回、数百万円は必要で、庭先に縁台を作って茶菓はもとより酒、酒肴を切らさぬようにせねば近所どころか親戚中から責められるコトとなる。街道に面してない親戚のバックアップはある。無論普通のサラリーマンにそんな金は簡単にできないので、毎年そのために皆、積み立てをしているそうだ。
直接関係なくとも、地元の企業や法人、個人を問わず皆相当の額の寄付をするのが当然で、それも競うように多額の寄付をしているらしいから祭りもまだまだ安泰だろう。こっちは大社への寄付だが。

さて今は「木落しと川越し」のタイミングだが、原村に別な関係の知り合いが居て…この人は元教師でかなりのお歳だが、どうやら木落しの旗持ちをしたらしい。
メールが来たので見ると、高熱が出ているのに気づかず曳づなに足を取られたり、土手からもろに転げ落ちたり…疲労甚だしく酒も呑めず、体中痛くてへたり込んでいます。とあるので、そっち側の方の祭りもまた大変なんだろうなあと思うのだけど、何か楽しそうである。

7年に一度…記事には6年って書いてあるけどこれは数え方の問題で、祭りの年を入れて数えているだけ、寅と申の年に行なわれる式年祭である。いわば諏訪とその周辺の諏訪郡の人たちはそのために生きていると言っても差し支えないくらい入れ込んでいる。
そういう密接な郷土愛、人間関係もまた楽しいのではないだろうか。たいへんだけど。(^_^)

■6年に1度の「御柱祭」開幕 長野・諏訪大社
(朝日新聞デジタル - 04月02日 10:56)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=3927743
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