【書き下し文】
識は是れ一顆(いっか)の照魔(しょうま)の明珠(めいじゅ)、
力は是れ一把(いっぱ)の斬魔(ざんま)の慧剣(けいけん)。
両(ふた)つながら、
少(すくな)くべからざるなり。
・・・・菜根譚125
【現代語訳】
理解力は魔性を照らす宝石であり、実行力は魔性を斬る智慧の剣である。
どちらも欠くことが出来ない。
つまり、解っただけで実行できないのは困るし、解らないで実行してしまうのも問題で、解らず実行も出来ないのは最低で、理解し実行出来るのは偉大だということ。
以下、守屋洋監修「菜根譚の教え」より。
自らを律せよ
人間とは、弱い生き物です。困難に直面すれば逃げ出したいと思い、好きなことだけやっていたいと考える。それは、人間である以上、仕方のないことかもしれません。
とはいえ、誰もが私欲や私情のままに行動したのでは、世の中は困ったことになってしまいます。私たちは、常に自分を律し、私欲の芽は早いうちに摘み取っておかなければならないのです。
自分を律し、私欲に打ち勝つためには、なるべく早い段階で自分の欲を自覚することが大切。そのうえで、欲に負けない強い意志を持って行動すること。せっかく自覚しても、意志が弱ければ問題に立ち向かうことはできません。
「照魔の明珠」とは「魔物を照らす珠玉」のこと、「斬魔の慧剣」とは「魔物を切る名刀」のこと。私欲を自覚する能力とは「魔物を照らす珠玉」、やり遂げようとする意志は「魔物を切る名刀」であり、その両方を持つことが大切だということです。
ログインしてコメントを確認・投稿する