あなたの落し物は？

ある女性がバイクに乗って市場を通り過ぎました。
ちょうど前方から野菜のかごを抱えたおばあさんがやってきました。通りはとても狭いので、
バイクがおばあさんの野菜かごに引っかかって、落ちてしまいました。
女性が振り返ってみたら、かごは地面に落ちていましたが、中の野菜は転げ出ていなかったので、何事もないと思ってその場を離れようとしました。

そのとき、おばあさんが「ちょっとあなた、物を落としましたよ！」と。
女性は自分が何か物を落としたと思って慌ててバイクを止め、「何か落としましたか？」
おばあさんは言ったのです。「人が持つべき礼儀というものを落としましたよ！」

この話の中のおばあさんはイソップの物語みたいですが、とても現代人の意思を表しています。たとえ忙しい社会にいても、私たちは身の上にある大きなものは覚えています。
自分の携帯、ビジネスバッグなど…
でも形のないものは忘れがちです。もっと重要なことに私たちが気がつくべきです。

「ちょっとすみません、あなたの礼儀が落ちましたよ！」
あるいは
「あなたの愛が落ちましたよ！」
「あなたの謙遜が落ちましたよ！」
「あなたの微笑が落ちましたよ！」
「あなたのあなたの正義感が落ちましたよ！」

考えてみてください。あなたと私はいつも何か落としてもわからないのではないでしょうか？
すぐにでもそれらを取り戻しましょう！
小さい頃の両親や先生が、いつも相手に対して「お願いします、ありがとう、すみません。」と
言うこと教えてくれたのを覚えているでしょう。

礼儀や道徳は人の基礎のためにあります。さらに人と人との潤滑剤でもあります。
人に礼儀があれば、他人との摩擦や衝突は起こりにくくなり、対立するこの世界も
よくなるでしょう。
自分にときどき「何か落としたかな？」と気づかせ、もし落ちてもすぐ拾いましょう。そうすれば、
あなたは他人の中で無礼や道徳のない人と思わることもないでしょう。

学習電子網より