サンタクロースは居ると信じていなかった。
月にウサギが居るとも信じていなかった。
ある時、近所のハルミちゃんと言い合いになった。
ウサギなんて居ないよ月に!
ハルミちゃんは、居るんだよ! 絶対に居るんだよ!
いや居る訳ないじゃない!
いや居るの、絶対に居るの
と泣きべそをかき始めた。
その時、そこまでして言い切ってしまった自分に嫌悪感を感じた。
小学校にはまだ入って居ない5歳ぐらいの頃だったと思う…その嫌悪感が未だに忘れられないので、記憶に残っているのだな。
両親は病弱で、貧しかった子供時代は、大人の様な考え方になってしまうのか…夢のない(これが現実なのだけど)子供時代だったが、ご近所の子供達と集団で遊んでいると、楽しくって、楽しくって、もうこの時間が永遠に続いて欲しいと思うあの興奮は、もう二度と蘇ることはないのだろう。
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