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2015年12月15日00:08

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【平成27年 七大タイトル戦の総括】

< 2015年 七大棋戦・挑戦手合の結果 >
http://www.nihonkiin.or.jp/
http://www.shogi.or.jp/


▲第64期 王将戦七番勝負▽ スポーツニッポン新聞社他 主催
 郷田真隆九段 4−3 渡辺明王将

●第39期 囲碁 棋聖戦七番勝負○ 読売新聞社 主催
 井山裕太棋聖 4−3 山下敬吾九段

▲第40期 棋王戦五番勝負▽ 共同通信社 主催
 渡辺明棋王 3−0 羽生善治名人

●第53期 十段戦五番勝負○ 産経新聞社 主催
 伊田篤史八段 3−2 高尾紳路十段

▲第73期 将棋 名人戦七番勝負▽ 毎日新聞社・朝日新聞社 主催
 羽生善治名人 4−1 行方尚史八段

●第70期 本因坊戦七番勝負○ 毎日新聞社 主催
 井山裕太本因坊 4−1 山下敬吾九段

▲第86期 将棋 棋聖戦五番勝負▽ 産経新聞社 主催
 羽生善治棋聖 3−1 豊島将之七段

●第40期 碁聖戦五番勝負○ 新聞囲碁連盟 主催
 井山裕太碁聖 3−1 山下敬吾九段

▲第56期 王位戦七番勝負▽ 中日新聞社他 主催
 羽生善治王位 4−1 広瀬章人八段

●第40期 囲碁 名人戦七番勝負○ 朝日新聞社 主催
 井山裕太名人 4−0 高尾紳路天元

▲第63期 将棋 王座戦五番勝負▽ 日本経済新聞社 主催
 羽生善治王座 3−2 佐藤天彦八段

●第63期 囲碁 王座戦五番勝負○ 日本経済新聞社 主催
 井山裕太棋聖 3−0 村川大介王座

▲第28期 竜王戦七番勝負▽ 読売新聞社 主催
 渡辺明棋王 4−1 糸谷哲郎竜王

●第41期 天元戦五番勝負○ 中日新聞社他 主催
 井山裕太棋聖 3−0 高尾紳路天元


タイトルの移動が在ったのが、王将戦、十段戦、囲碁王座戦、竜王戦、天元戦の5棋戦となった。
一方、移動の無かった棋戦の中では、囲碁棋聖戦が3連覇、棋王戦が3連覇、本因坊戦が4連覇、将棋棋聖戦が8連覇、碁聖戦が4連覇、王位戦が5連覇、囲碁名人戦が3連覇、将棋王座戦が4連覇となった。

防衛者の中で名誉・永世称号云々では、羽生善治名人・王位・棋聖・王座が4棋戦共、既に獲得済みで、井山裕太本因坊・碁聖が名誉本因坊と名誉碁聖へリーチとなり、棋聖と名人が来年に名誉棋聖と名誉名人へリーチを賭ける防衛戦となった。また、渡辺明棋王も、来年に永世棋王へリーチを賭ける防衛戦となった。

奪取者の中では、渡辺明竜王は既に永世竜王を獲得済みで、郷田真隆王将は初の王将を獲得して無冠を返上し、伊田篤史八段は念願の初タイトルとなる十段を獲得。井山裕太天元・王座は昨年に失ったタイトルの奪還に成功し、六冠への復帰を果たした。

これで、保持数順での勢力図は、

● 囲碁 ○
井山裕太六冠(棋聖・名人・本因坊・天元・王座・碁聖)
伊田篤史一冠(十段)

▲ 将棋 ▽
羽生善治四冠(名人・王位・棋聖・王座)
渡辺明二冠(竜王・棋王)
郷田真隆一冠(王将)

という構図になり、囲碁界は大きく動いた。

囲碁界では、井山六冠が防衛戦を全て制しつつ、昨年に失冠した二タイトルを最短での奪還に成功して六冠へ復帰した。
グランドスラムを達成して大三冠を保持して次なる七冠完全制覇の目標は事実上困難な情勢になったと見られていたが、棋聖戦の防衛戦と十段戦の本戦とその後の挑戦手合とで七冠制覇を目指す状況になったので、昨年の同時期と比較して、十分に可能性があるところまで戻したと言えよう。
四天王と呼ばれているトップ4人や河野九段などの実力者の従来勢力の中では高尾九段が立て続けに失冠して無冠へ転落。
また、山下九段は何度も挑戦手合へ出場を果たすも獲得までには至らず、張九段、羽根九段、河野九段はタイトル戦への登場も果たせなかった。
山下九段のグランドスラムは、既に来年での十段獲得が消滅しているので、最短で再来年という状況。
村川八段が無冠へ転落した為、関西棋院勢のタイトル保持者が消滅となった。
名誉称号へリーチ状態になっている棋戦が本因坊戦と碁聖戦の二棋戦で、来期に井山六冠が獲得へ挑戦する。
新勢力の中では、伊田十段がタイトルを獲得したのに対して、村川八段がタイトルを失冠してしまった為、明暗を分けた。

将棋界では、従来勢力の羽生四冠が棋王戦の敗退で少々心配されたが、現有保持棋戦を全て防衛した。しかし、竜王戦は敗退してしまったので、念願の永世七冠達成は持ち越しとなった。
名人が9期となったので、来期に六冠目の二桁乗せへ挑戦する。
従来勢力の実力者の中では、郷田九段が王将を獲得して無冠の返上を成し遂げた。
その他の佐藤九段、森内九段、深浦九段、屋敷九段、久保九段らの登場はなく再起が待たれるところ。
永世称号へリーチ状態なのは、羽生四冠の永世竜王と谷川九段の永世棋聖の二つで変化は無く、佐藤九段のグランドスラム狙いも残りの王位と王座の獲得に進展が無かったので、これも停滞中という状態。
新勢力の中では渡辺二冠が一冠へ後退したものの、最後に二冠復帰を果たしたのに対して、糸谷八段は防衛に失敗して無冠へ転落し、九段昇段を逃した。
一方、他の新勢力の実力者組である、広瀬八段、佐藤八段、豊島七段らは残念ながら獲得までには至らなかった。
渡辺二冠が頑張っている他で表立った新勢力の成果が無い中で、佐藤八段が王座戦で善戦した様にあと一歩のところまで来ていて急速に力を付けて来ているので、佐藤八段の動静は注目したい。
従来勢力が佐藤八段の勢いを止める事が出来るかどうかも要注目である。

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