日時 １２月１２日
会場 第一生命ホール
〔ゲスト作曲家〕F.X.モーツァルト Franz Xaver Mozart [1791-1844]
演奏 小倉 貴久子（クラヴィーア）
☆ピリオド楽器使用室内オーケストラ☆
若松夏美、堀内麻貴、天野 寿彦、原田 陽、山内彩香（ヴァイオリン）、 成田 寛、高岸 卓人（ヴィオラ）、 武澤秀平（チェロ）、 小室 昌広（コントラバス）、 池かなえ（フルート）、 坂本 徹、李 胎蓮（クラリネット）、 鈴木 禎、安本久男（ファゴット）、 塚田 聡・大森 啓史（ホルン）、 斎藤秀範、霧生貴之（トランペット）、 井手上 達（ティンパニ）
曲目 F.X.モーツァルト：��クラヴィーア・コンチェルト 第２番 変ホ長調 作品25、�ィ瓦弔隆興�的なポロネーズ 作品22より
W.A.モーツァルト：�．蹈鵐疋鵑離好吋奪船屮奪�より小品 ヘ長調 K.15h、 ��第23番 イ長調 K.488、 �ぅ蹈鵐鼻．慊皇粥�K.590b（補筆：F.X.モーツァルト）、 �Ε�ラヴィーア・コンチェルト 第22番 変ホ長調 K.482
使用楽器：Klavier made by Chris Maene after Anton Walter [1795]＜アマデウスの曲＞、 Klavier made by Johann Baptist Streicher [1845]＜フランツ・クサーヴァーの曲＞
小倉貴久子さんがモーツァルトと関係があった作曲家を毎回取り上げるシリーズ。今回のゲスト作曲家は息子のフランツ・クサーヴァー（F.X.）モーツァルト（アマデウスに子供がいたと言われてもピンとこないが彼は第4子）。
天才という言葉でパッと私の頭に浮かぶのはアインシュタインとモーツァルト。ＤＮＡという視点からみると、彼らにつながる数多くの先祖のＤＮＡがシャッフルされながらアインシュタインやモーツァルトという一点で集約され天才として花開き、次世代から彼らのＤＮＡが拡散していったといえそう。W.A.モーツァルトの例では、父レオポルドも優秀な音楽家であったが天才とまでは行かなかった。アマデウスの息子のフランツ・クサーヴァーも音楽家で、アマデウス2世と言われ、ある程度世に認められたみたいだ。2曲聴いたが、天才ではないがそこそこの才能はあったみたいだ。後半生は演奏活動が中心だったという。どうしても天才のお父さんW.A.と比べらてしまうのは辛いところだ。
W.A.とF.X.で弾き分けるクラヴィーアの入れ替えや楽器の編成（フィナーレの演奏された第22番で入るトランペットが第23番では入っていない）の都合からか、この日一番の名曲が前半の2番目と早い時間に演奏されてしまった。後半に第22番、第23番と続けて演奏した方が聴く方としても盛り上がったので惜しい気がする（トランペットの演奏者をフィナーレに入れたかったのだろう）。
アンコールは毎回次回のゲスト作曲家、次回がハイドンということで、クラヴィーア・コンチェルトから1小節。ハイドンの曲はピリオド楽器で演奏されると活き活きとする。次回が楽しみだ。
追記
時代が下って作曲したF.X.の曲は音域が広がったのであろう。W.A.の時代のフォルテピアノでは弾けないようで、W.Aはいつものワルターモデルで、F.X.は後の時代のシュトライヒャーのオリジナルを使用。同じウィーン式アクションではあるが後者はハンマーのフェルトが大きくなったとかで音量が大きくなっていた、タッチの軽快さは同じであったが、音のデリケートさが減ったような気もした（フォルテが大きな音になったからかもしれないし、製造者の違いによる個性の違いかもしれない）。
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