昨日は、碧南市藤井達吉現代美術館に行った。
「画家の詩、詩人の絵」という展覧会については、以前、「日曜美術館」の放送のアートシーンでやっていて、碧南市藤井達吉現代美術館に巡回することを知った。
昨日は、名古屋ボストン美術館館長の馬場駿吉氏の講演会があって、既に 予約していた。
講演会の前に さらっと展示物を観てから講演会場に入った。
馬場俊吉氏は、中学生の頃から俳句を作っていた人で、65歳までは 名古屋市で 耳鼻咽喉科の先生をしていた。
駒井哲郎氏の版画が好きで、初めて 駒井氏の版画を買ったことを話した。
その話は、以前の講演会でも 話していた。
自分の俳句集を出版する際に、駒井氏に装丁をお願いしに 東京まで行ったこと、それからいろんな人との交流が始まったこと。
そんな中で、画家や詩人などの知り合いも増えていった。
この展覧会の企画にも 馬場氏が携わっているのではないかと思った。
名古屋ボストン美術館の館長を もう8年 やっているそうであるが、その前に 名古屋市美術館で 裏方の仕事を3年 やっていたそうだ。
名古屋ボストン美術館は、一時期経営難で、存続が危ぶまれた時期もあったが、今は大丈夫だと聞いて、安心した。
馬場氏が「美術館同士の連携」ということも話していた。
東洋の絵では、画讃といって絵を称える言葉を添えることがあった。
言葉と絵との密接な関係があった。
抽象絵画では、言葉に依存しない「無題」が多い。
色彩や形を用いる具象的絵画で、現代的に追及する言葉との関係も変わってきた。
もう1度言葉と美術の関係を 新しく見直す必要があるというので、この展覧会の意義がある。
馬場氏は駒井哲郎の「束の間の幻影」(1951年)の版画に 自分の俳句の「めつむれば
眼玉気球と なる寿夜」を付けた。
瀧口修造と実験工房
春日井建、稲垣足穂、香月泰男、吉増剛造、正岡子規、鴻池朋子などの作品について スライドも使用しながら話した。
正岡子規以外の人は、皆 馬場氏と交流があった人たちばかりで、同じ写真に写っているものも見せた。
個人的にも知っている画家・詩人の話なので、その人たちに対する親しみの気持ちまで伝わってきた。
馬場氏は、すごいなあ。と、思った。
その話が終わって、改めて 展示物を観たら、私にも それらの作品が 親しみやすく語りかけてくるような気がした。
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