パソコンの中の音楽ファイルが1万5,000を超えて、ストレージがシッチャカメッチャカになっている。隙を見て整理しているのだが焼け石に水だ。ちょっと気になった曲があったららYOUTUBEで軒並みリッピングしているからこういうことになる。
そんな中、数少ない邦楽ナンバーを渉猟していたら、山下達郎の「僕らの夏の夢」があった。
https://goo.gl/XAhxUy この曲を最初に聞いたのは筑紫哲也の「NEWS23」だったような気がしたが、調べてみたら思い違いで、「サマーウォーズ」のテーマとして２００９年にリリースされたようだ。（筑紫NEWS23は２００８年まで）
で、今になって聞いてみれば、この曲のテーマはそのまま宮��駿の「風立ちぬ」だとわかる。「風立ちぬ」のテーマソングとして使われた荒井由実の「ひこうき雲」も、当時、まったく誂えたようなピッタリのテーマソングだったと思ったものだが、こうして山下を聞いてみれば、むしろあの映画はこの曲にインスパイアされたものだとわかった。それはあまりにもあからさまで気恥ずかしくなるくらいだ。
http://goo.gl/HmOIw5 無論２００９年公開のアニメ主題歌を２０１３年の映画に使うわけにもいかない。いや、あまりに内容が露骨にマッチングし過ぎてこの曲はテーマ曲としては相応しくもない。
こんな露骨なインスパイアについて語っている評論が無いわけがないと思ってネットを調べてみたら、感想程度のものはあるがその関連まで追求するものはなかった。何でこんなあからさまな関連について検証する言説が無いのだろう。大御所の宮崎駿が細田守の作品に影響を受けることなど無いと思っているのだろうか。
細田守に限らず後進の作家に対する宮崎の子どもじみたような嫉妬心については、ドキュメンタリーなどからも窺い知れる（手塚治虫もそうだった）。それはいい。アーティストに人格者を求めるつもりはない。太古から芸術家はたいてい人格破綻者だ。でも、そうした事実をちゃんと受け止めなければ十全な理解など出来ないだろう。（宮崎やビートたけしをことさら持ち上げる言説にはいつもうんざりする）
宮��駿はおそらく心の狭い匹夫なんじゃないかと思う。宮崎は「サマーウォーズ」の成功を見て、その成功に対する意趣返しで「風立ちぬ」を制作したんではないだろうか。あんなのは認めない、その証拠にこのテーマソングから俺はもっと相応しい完璧な作品を作り出せる。そう思いたって「風立ちぬ」を企画したのではないだろうか。
まぁ、それであれだけの作品を作れてしまうというのは、やはり天才なのだが。
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