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2015年10月16日21:10

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【アニメ感想】 機動戦士ガンダム 第1話〜第12話

みなさん、こんばんは。連雀です。


先日観に行って来ました「大河原邦男展」及び「ガンダム展」に加えて、たまたまネット上にアップされていた脚本家・荒木芳久の自伝を読んだこともあって、十数年ぶりに「機動戦士ガンダム」を見返しています。

実際、劇場版は何度も見ていますが、最初のテレビシリーズともなるとなかなか最初から見返そうとか思わないので、なんだか実に新鮮な気持ちで見ることができております。

12話「ジオンの脅威」まで見終えて、ちょうど1クール分が経過したので、ここまでの感想をちょっと・・・


今回は、荒木芳久の自伝がきかっけの一つだったように、特にメインライターを務めている星山博之・山本優・松崎健一そして荒木芳久の四人の違いのようなものを意識して見ていました。


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第1話「ガンダム大地に立つ」、第5話「大気圏突入」、第9話「翔べ!ガンダム」等のキーとなる話しは、やはりチーフライターであり、シリーズ構成を担当している御大・星山博之が担当しています。

「認めたくないものだな〜」や「殴られもしないで一人前になった男がどこにいる?」等の名言は、この方の脚本で生まれています。

もっとも、「認めたくないものだな〜」は脚本には無くて、どっかの段階から入ったものとの話も聞いた気がしますが・・・

なお、この三作はどれも富野喜幸(斧谷稔)自らが絵コンテを切っているのも、決して偶然ではないでしょう。

派手さはないですが重厚な作りで、登場人物の心情に寄るようなお話しになってますね。第1話や第9話は当然として、意外と第5話でも、大気圏突入直前で戦闘に突入する緊迫感や、戦闘で興奮状態に陥ったアムロが帰還のタイミングを逃す展開などもなかなか見せてくれます。


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「J9シリーズ」等で後に有名になる山本優は、全体にドラマチックさを重視してる気がします。第4話「ルナツー脱出作戦」、第6話「ガルマ出撃す」、第10話「ガルマ散る」ですが、例えばシャアが他の人よりも熱い男になっていて、ちょっと不思議な感じでした。

もっとも、三本目の第10話ともなると、そんな違和感がほとんどなくなっているので、きっと他の人の描くシャアを見て修正したのかもしれませんね。

第10話では、前半の戦時下、被占領地でのロマンスや、恋人のために功を焦るガルマを尻目に、冷徹に復讐を果たすシャアの対比など、古典的な展開だけに何度見ても楽しめます。

どことなく「コンバット!」のようなアメリカ産の戦争ドラマみたいな雰囲気がとても好き!もちろん、ヘンリー少尉が主役回の、ですがねw


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スタジオぬえ代表でもある松崎健一が担当したのは、第2話「ガンダム破壊命令」、第8話「戦場は荒野」、第12話「ジオンの脅威」です。

四人の中では若手なためか、人物の描き方はかなりドライに感じます。それよりも「組織」や「技術」に興味の中心があるような印象を受けましたね。人間関係にしても「力学」のようなものの存在を感じました。

そうは言っても、第8話のルッグンのパイロットのように、集団から離れて存在しない街を目指す親子を気にして引き返し、そのためにガンダムに撃墜されてしまうような話しもありますので、その辺は一概には言えないですけどね。でも、あの辺は兵士として戦うと同時に、一人の人間としての対応と言うように、ある意味合理的な反応となっているのかもしれません。

そして、何よりも第12話でのシャアの「坊やだから・・・」のセリフもそうですし、意外なところでケレン味のある演技が入っていて、良いアクセントですね。


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そして、荒木芳久です。担当しているのは第3話「敵の補給船を叩け」、第7話「コアファイター脱出せよ」、第11話「イセリナ、恋のあと」です。

荒木芳久は、自分が戦争をテーマに書いた作品はこのガンダムだけなので、その意味でもこの作品は印象深いと語っていますが、第3話ではガデムのような縁の下の力持ち的なキャラクターを魅力的に描きますし、第11話では復讐に駆られ、女だてらにWB隊に挑むイセリナの姿を叙情的に描きます。

力及ばず死んだイセリナの骸を葬るシーンで、アムロが「この人、誰だったんだろう・・・」と言う呟きは、戦争の無慈悲さを端的に描いた最高のカットだと思います。

荒木芳久は、第15話「ククルス・ドアンの島」も書いているのですよね。


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脚本だけでなく、作監の違いによる画の変化とかも今回いろいろ思うところがありましたが、それを語りだすと長いし、それよりもすでに語り尽くされた作品でもあって、今更感もあ

りますので、それはまた気が向いた時にしたいと思っています。

そうそう、ただ、今回は「安彦ザク」と「大河原ザク」の違いみたいなところも意識して見ていて、なるほど巷間で話題になっている通りだな!と感じ入るところもありましたのでその話はまたしたいです〜(*^_^*)


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