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2015年10月14日22:02

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【R-100 YATRAⅡ】を聴く②

同じ設計者によるアキュフェーズAC-5と基調は共通ながら、やや穏やかな鳴り方をするZYXのR-100 YATRAⅡ。

AC-5が高域端へ向かってやや上昇し、それが切れ味・情報量につながっているのに対し、R-100 YATRAⅡはかなりフラットに伸びている。演出臭は少ないし、これだけ上昇も下降も感じにくい高域は希少かも。

低域はAC-5がかなり締めて反応の速さを感じさせるのに対し、R-100 YATRAⅡのほうがやや太めで量感も得やすい。もちろん膨らませた量感系の低域ではないが。

R-100 YATRAⅡを鳴らしこんでいくにあたって前回で付けたPC-TripleC/PremiumⅡでベストなのか、というところから検討したい。
同じ導体のEvoⅡを使いたいが、あいにくテクニカの機種で活躍中だ。

そこでAC-5に付けてある、ZYXの6N/OFCリード線を持ってくることにする。純正組合せであり、相対で入れ替える方がそれぞれにいいような気がしてくる。

この仕様は直径0.08×30本で、音は基本的にややスリムな傾向。とはいっても比較した時はSAECのPC-TripleCほど細身ではなかった。
出番はAC-5とR100の2機種にほぼ限定されるだろう。

AC-5にしてもリード線はZYXよりPC-TripleC/PremiumⅡの方が厚みがあって、ナーバスな感じが出にくいのは検証済みである。

で、純正の組合せを聴く。
これがいい。狙い通りというか想像以上だ。
R-100 YATRAⅡ自体のクセが少なく、AC-5より穏やかな高域だとはっきり解る。
ZYX6N/OFCリード線でも低域方向は薄くならないのだ。むしろ豊かにさえ聴こえる。AC-5より量感が出るのも間違いない。
バランスが非常にいい。甘くも辛くもない。現代的音調でスピードは十分だが、キツさは感じない。
中庸で個性が強くないので、形容詞に困る。
では、つまらない音かというと、まったくそんなことはない。
レコードの音を素直に拾い上げている印象だ。

さらにこの上を狙うとなると、HARMONYやTITAN級の予算を組まなければならないんだろうな、ということもなるほど解る。
もう、そんな予算組まんけど