日本では台風の被害が報じられていますが、ナショナル ジオグラフィックの記事によると、
中東の少なくとも7カ国で今週、大規模な砂嵐が発生、判明分だけで12人が死亡したそうです。
気象の専門家によれば、非常に単純な条件がそろうだけで
大きな砂嵐は発生するのだそうです。
アラビア語で「暴風」という意味の「ハブーブ」と呼ばれる猛烈な砂嵐は、
世界各地で発生する可能性があり、数千キロも移動することが知られています。
太平洋を横断するに等しい距離に及ぶ場合もあります。
砂嵐に覆われた中東では視界が遮られており、
イラク、シリア、レバノン、エジプト、ヨルダン、イスラエル、キプロスの各地で
数千人が呼吸の異常を訴えて、病院で手当てを受ける事態となっているようです。
シリアとイラクで発生し、すでに2日間以上吹き荒れ、
視界が悪い状況は週末まで続くみたいです。
砂嵐の深刻な影響としては、交通機関の混乱と大気汚染が典型的なのだそうで、
レバノンの気象学者らは、近年のレバノンでは前例がない強さと言うものの、
強い砂嵐はそれほど珍しいものではない様です。
ハブーブは暑く乾燥した条件下で最も起こりやすく、今夏の中東の大部分が当てはまります。
地表の塵や砂の粒子を十分に舞い上がらせる風が吹き続けるという2つの要素で発生。
これまでの観測では、小規模で局地的な砂嵐は時速30キロ強程度の風でも起こるそうです。
今回の大規模な砂嵐が長距離を移動するには、砂嵐の風速は、時速97キロにもなります。
これに干ばつや不適切な耕作、建築などが重なれば被害が拡大するようです。
日本の台風は風速60メートル前後でえらい事になるわけですが、
風速97メートルに雨ではなく砂となると、とんでもない話です。
車などの錆や塗装を除去するのに、サンドブラストという、
砂を風圧で吹き付ける方法がありますが、
まさにそんな感じかもしれません。
水害が無いなら無いでいろいろ災害があるものですね。
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