お盆の木曜金曜で足尾山塊を歩いてきました。
目指したのは、群馬県と栃木県の境界上に有る皇海山です。
南東に有る庚申山は、南総里見八犬伝にも登場し、確か犬村大角の父親か何かに化けた化け猫が出てくる山だったように記憶しております。
ま…
千葉県民として八犬伝は気になりますが、あれはあくまで作り話。
しかし古くから庚申山信仰で栄えていたようです。
そして更に東に有る備前楯山 は、足尾銅山そのものとも言うべき山で、かつては三方からこの山に向かって坑道が掘り進められたとか。
さて
水曜夜は小山に前泊し、翌朝両毛線とわたらせ渓谷鉄道(以下わ鐵)で最寄原向駅に向かいました。
この日は庚申山荘まで行くだけなので、駅から3時間半程度か。
ならば、0757発両毛線で充分間に合うな…
そう考えていました。
しかし小山駅でトイレが混んでいたり、両毛線のホームの位置が実に分かり難く、モタモタしているうちに乗り遅れてしまいました。
この駅は、改札から東北線や水戸線のホームにすぐ行けるのですが、両毛線のホームへ行くには、正面に有る新幹線改札の脇を抜け、新幹線ホームへの階段の裏を通って行くのです。
表示は有るのですがアセアセしており、細かいところまで見えていなかったのです。
結局、漸く原向駅に着いたのは1127。
登山開始の時間としては、随分遅めです。
しかも、それまで降りそうで降らずにいた雨も、少し前の神戸(ごうど)駅から降りだしてしまいました。
あ〜ぁ
ついに降ってきちゃった(。>д<)
上下レインウェアを身に付け、原向駅から渡良瀬川を渡り、間藤方面へ1km程度で左折。
長い登り坂を進むと、やがて現れる小滝地区。
地区と言っても、今はちょっとした公園と遺構が有るのみですが、かつては一大集落として人口1万人を越えていたとか。
まさに兵どもが夢のあとというべきでしょう。
小滝地区を過ぎ、先ず目指すのは、足尾山塊登山基地となる6kmほど先の銀山平です。
ここにはキャンプ場や国民宿舎かじか荘が有り、かじか荘では入浴や庚申山荘の支払いも出来ます。
庚申山荘の支払いを終え、先へ向かいます。
この先の林道は、落石が多いと見えて、道の真ん中にデカイ石が何ヵ所も転がっています。
しかし完全に塞がっている訳ではなく、軽なら通行可能でしょう(但し許可車以外車両通行禁止)。
デカイ石もそうですが、中には骨も散らばっていました。
5kmくらい歩くと、一の鳥居に到着。
ここからは登山道を1時間ちょっとというところです。
樹林帯の中を、木橋で庚申川を越えたり、キレイな源流部を眺めながらの気持ち良い道でした。
この辺り、道はよく整備されており分かり難いところもありません。
途中に有った巨岩鏡岩。
かつて、この山中でケガをして動けなくなった猟師が、通りがかった猿に「助けてくれれば娘をやる」と言ったところ、仲間を集めて助けてくれました。
こうして助かった猟師でしたが、娘2人は猿への嫁入りを拒み、末の娘が猿の嫁となりました。
暫くして、猟師はこの岩の前でその娘に会いましたが、その時娘は既に人間でなくなっていました。
…といったような言い伝えが有るそうです。
うろ覚えなので、間違っているかもしれませんが…
更に登ると「家庭円満を尊ぶ」夫婦蛙岩。
それにしても、暑い…
日差しは有りませんが、低山でレインウェア上下はかなり暑いこと暑いこと。
中が汗びっしょりなのが分かります。
仁王門を越えて更に進むと、猿田彦神社跡地。
ここには青銅の剣が有ります。
ここを右に行けば庚申山や山巡りコースですが、庚申山荘は左。
もっと早い時間なら山巡りしても良かったですが、既に15時に近く、山荘に直行しました。
ここからは直ぐに山荘に到着。
ログハウス風の雰囲気有る建物ですが、見るからに人の気配が有りません。
小屋番の方がいない無人小屋なのは知っていましたが、ひょっとして今日の宿泊は私だけ?
正面の階段を上がると、中が見えます。
何の灯りも無く、土間に有るのはサンダルのみ。
やはり誰もいないようです。
ガラガラガラ〜
「こんにちは〜」
一応挨拶しつつ戸を開けましたが、もちろん返事は有りません。
1Fにはじゅうたん敷の部屋と畳の部屋が有りましたが、畳の部屋にしました。
荷物を下ろして一息ついたところで、睡魔がやってきた為、蒲団を敷きちょっと仮眠をとることに。
なにしろ、両毛線でもわ鐵でもウトウトだったのです。
すやo(__*)Zzz
気付くと既に1830くらい。
小屋の周囲はもちろん、照明など無いので、部屋の中もずいぶん暗くなっています。
台所でお湯を沸かし、食事の準備を整え、再び部屋へ。
待つこと15分でエビピラフの出来上がり。
持ってきていたお酒などと共に、夕食を済ませました。
夕食を食べてしまえば、これと言ってやることは有りません。
普段は他の方と山話していますが、この小屋には私以外誰もいません。
読書しても良いですが、ヘッデンの電池を浪費する事も無いでしょう。
そんな訳で再び
すやo(__*)Zzz
途中、雨音などで何度か目が覚めましたが、目が冴えてしまう事無く、朝までしっかり眠れました。
起きたのは0500の早起きですが、前日に1530くらいから夕食挟んだだけで眠りっ放しなので、充分過ぎるほど眠っています。
そう言えば、夜はこの小屋怖いかも…と思っていましたが、暗くなってしまえば周りが見えないので、自宅にいるのと大差無かったです。
夜中に変な足音がするとかも別に無かったし…
さて
この日は長丁場なので、時間節約も考えて、朝食昼食はレース用の補給食を予定しています。
あっという間に食事を終え、外へ出ると、小屋前のテーブルにウルトラライトトレッカーの男性がいらっしゃいました。
おはようございますヾ(@゜▽゜@)ノ
挨拶して聞いてみると、その方も皇海山に行くよう。
これから朝食のようなので、少しお話しして先に出発しました。
ところで庚申山荘から皇海山に行くには2とおりのルートが有ります。
前日に通過した猿田彦神社跡地から庚申山を経て、鋸十一峰と呼ばれる岩稜の峰々をアップダウンするコース。
これより遠回りになりますが、皇海山南方の六輪班峠経由のコースです。
当初は前者で登り、後者で下るつもりでしたが、かなり危ない場所も有るようで、天候を考えて往復とも後者を使う事にしました。
小雨は降っていましたが、樹林帯では雨音ばかりで案外濡れません。
この時は上半身だけレインウェアを着ていましたが、道も良くそれで充分歩けるくらいです。
20分程で「天下の見晴」との分岐。
この先から道が荒れ気味となってきました。
何度も沢を横切りますが、その先にルートが無さそうに見えてその辺り探し廻った事が2回。
急斜面を細いトレイルでトラバースする場所が多いのですが、笹藪がヒドイところが多く、谷側に踏み外しそうになったり、隠れている倒木で滑ったり躓いたり…
また踏まれて葉が取れた笹の茎というモノは、これまた滑り易い代物でした。
こうした場所では、いきおいゆっくり慎重に歩かざるを得ません。
「山と高原地図」によれば、小屋から六輪班峠まで2時間20分だそうですが、その時間過ぎても峠になんと辿り着かず。
迷いかけた事や慎重に歩かざるを得ない事も有るにしろ、特にゆっくり歩いた訳ではありません。
この分だと、この先も危ないな…
一度晴れ間が覗きかけた空ですが、またまたどんより空に変わり、更に雲の中に入ったようで、霧が漂ってきました。
おそらく六輪班峠まで僅か…
しかしただでさえ歩き難いこの道、霧がこれ以上濃くなったらヤバいかも?
しかも山頂ピストンに時間がかかって暗くなるとどうだろう?
暫し悩んだ末、ここは撤退を決めました。
山行、特に単独行は無理しないのが鉄則です。
またまた2時間以上かけて着いた庚申山荘、メッセージボードにメッセージを残して下山しました。
途中ですれ違った庚申山ピストンの3人パーティ、山荘に行くらしい2人パーティ、設備点検の方々らとお話ししつつ、ノンビリ下ります。
1300過ぎに到着した銀山平で入浴や昼食を頂きました。
この頃には晴れてきそうな雰囲気も有りましたが、原向駅までの途中でまた大雨。
山装備の庚申山ピストンや小屋泊の方々はともかく、朝方に鋸十一峰コースに行ったであろう、ウルトラライトトレッカーの方は大丈夫だろうか…
何事も無く下山された事を祈ります。
さて
そんなこんなで初の皇海山行きは失敗に終わりました。
考えてみれば、食糧の予備は有ったので、庚申山荘に更に一泊プランにすればもう少し余裕有ったかも…
いやいや、霧の中で滑り易い道はやはり危ないですから、止めて正解と思う事にしましょう!
改めて群馬側から挑むか、それとも好天を見計らって鋸十一峰から挑むか。
とりあえず六輪班峠コースはもういいや。
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