mixiユーザー(id:295366)

2015年08月07日19:28

392 view

少年犯罪:印象と数字のギャップ

頭のイカれた前科者と強欲な出版社が巫山戯た本を出してくれたこともあり、少年犯罪がやたらと報道されている。犯罪は例え1件でも当事者(特に被害者)にとっては統計どころではない重大事であり、非道な所業には酷刑を適用すべきと考えるのだが…
こうも報道が続くと、決まって「物騒な世の中になってきたねー」というコメント。
本当か?

有名な「少年犯罪データベース※」によると戦前から一貫して少年犯罪は件数も割合も減ってきていると聞く。
※URL
http://kangaeru.s59.xrea.com/

最近はどうだろう?と思い、前年の警察白書を見てみることにしました。
http://www.npa.go.jp/hakusyo/h27/data.html
ここの統計2-48に「刑法犯少年の男女別検挙人員及び人口比の推移」があり、これが一番参考になると思うので一部を転載します。

まず、男子の検挙数(単位:人、カッコ内は同年齢層の人口に対しての%)
2005年 94,049(2.40)
2006年 86,758(2.31)
2007年 78,997(2.35)
2008年 70,971(2.20)
2009年 71,766(2.05)
2010年 68,665(2,00)
2011年 62,775(1.92)
2012年 53,832(1.77)
2013年 47,084(1.66)
2014年 41,358(1.45)
→2014年(の検挙数)÷2005年=44.0%

次に女子。
2005年 29,666(0.78)
2006年 26,059(0.70)
2007年 24,227(0.67)
2008年 19.995(0.56)
2009年 18,516(0.52)
2010年 17,181(0.49)
2011年 14,921(0.42)
2012年 11,616(0.33)
2013年  9,385(0.27)
2014年  7,003(0.20)
→2014年(の検挙数)÷2005年=23.6%

…「なんだ元気がない」と大変不謹慎な感想が喉から出かけました。
但し、自転車ドロや未成年飲酒でも、殺人でも内容はとまれ検挙1件は1件になってしまうので内訳も調べてみることにしました。
(各年の警察白書から:http://www.npa.go.jp/hakusyo/index.htm
各年の凶悪犯(殺人・強盗・放火・強姦)の検挙数でカッコ内が殺人の内訳

2005年 1,441(67)
2006年 1,170(69)
2007年 1,042(62)
2008年   956(50)
2009年   949(50)
2010年   783(42)
2011年   785(50)
2012年   836(46)
2013年   786(52)
2014年   783(50)

人口比に対してどうか?を上の検挙数のカッコ内の数字から検挙の対象となる未成年の「総人口」を逆算して割り出してみた結果(男女は合計)、
2005年 8,156,708人
2014年 6,353,776人
となり、凶悪犯は10年前の63%、殺人は96%に減少していました。
…殺人についてはどうしようもないクズが一定数いる、ということでしょうかね?

以上、世のコメンテーター達は、なぜこうも簡単に手に入る数字を語らずに印象だけで世代論や教育論をぶつのだろうか?
警察(白書)がウソをついている?よろしい、ならば根拠ある陰謀論を開陳してほしい。

少子化は頭が痛いが(10年で検挙対象年齢の未成年だけで200万人近くも減っている)、人口に対する検挙数の減少からみれば子供の質は上がってきているとポジティブに考えても良いような気もするし、もう戦後の貧困期でもなし不景気にもかかわらず犯罪数が減ってきている以上、たかが50人程度の特殊な極悪人を「少年法」なるもので過剰な保護をするのは如何なものかと思いました。

高3女子切り付け 少年を聴取
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=2&from=diary&id=3555524

ちなみに本件は「傷害」になると思われるので統計上上記の「凶悪犯」には入らないと思われますが、一歩間違えれば殺人だったので相応の罰を食らわしてやりたいところです。
16 3

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2015年08月>
      1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031     

最近の日記