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2015年07月22日09:17
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『蒐書散書』坂本一敏
『蒐書散書』坂本一敏（一九七九年三月十五日書肆季節社）署名落款、装幀政田岑生。
「上方漁書記」の「神戸」冒頭は、≪神戸の中心地省線元町駅で降りるとすぐ駅の近くに快男子黒木正男氏の黒木書店がある。明治大正文学、趣味本を中心とする店で、書痴が訪ねれば、主人は喜んで古本屋を案内するか教えてくれるだろう。雄弁で活動的かつ甘党の主人と羊羹でもつつきながら話をしているとつい時間を忘れてしまう。この店の書棚を見るのはたのしみだ。ここでは千帆画伯画稿付『満蒙風物即興』、千帆画伯蔵印のある閑中閑本『記録紙漉帖』、『製陶余録』特製A版etc etc……を手に入れた。なおこの店の古書目録に明記された保存程度の厳格さはけだし日本一。≫とある。１９５７年当時の黒木書店の目録は見たことがない。こちらが頂戴したのは晩年の何冊かだけだった。古い目録もみてみたい。
この本には、出版記念会の案内状が挟まっていて、宛名は蕨市の植松長一郎で、この人はガリ版刷の豆本で有名な方らしい。旧蔵者なのだろう。
また、政田岑生直筆（コピー）の送り状（「政田用箋」とある）で、「何分、流通機構をもたぬ出版物につき、ご知友等にご紹介いただきたく注文書を同封させて頂きます」と紹介を依頼している。
注文書の特装本欄に≪限定一一四頁（ママ） 全冊記番号入 記番AからNまでを芹沢�げ霪�筆画入十四部本とする 菊判型 特染皮装 三方金 帙入 頒価七○、○○○円 記番一から一○○までを金守世士夫オリジナル手彩木版画〈望搭〉＋著者識語署名入の百部本として頒布する 菊判変型 天金 代用地銀布装 二重差込函入 頒価一七、○○○円 装幀＝政田岑生 印刷＝青木勇 製本製函＝大口一英≫等とある。
この本には豆本が色々紹介されているのだが、これが欲しいなあ。
『抒情詩集』井上多喜三郎（昭和三十二年九月八日文童社）限定百部、装本版画高橋輝雄。
この本は架蔵しているはずだが、T本店の百円室の棚にあったのでつい。もう一冊こちらも百円があんまりなので。
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