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2015年07月04日08:29

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作品社本

 T堺の天下茶屋店200円均一で、なんとも久しぶりに戦前の作品社本にめぐりあった。ヒット!
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 『ペルエイル家の人々』モオリアック・辻野久憲訳(昭和十年十二月十八日作品社)函少痛み、函の絵及口絵のモオリアックの肖像が誰の作なのか不明。
 辻野久憲は少々気になっている。昨年春(3月30日)にVIKINGの田井立雄が、富士正晴の依頼で辻野の遺族をさがす話を中尾さんの文章から紹介した。そして、これは書かなかったのだが、数日後(4月4日)のサンボーホールで、街の草さんの台からこちらをいただいていたのだった。
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 『失われた面影―梶井基次郎の継承と追悼』辻野久憲(昭和五十二年十二月十五日風信社)。昭和六年から十年にかけて辻野が雑誌に書いた梶井論三篇と、山田俊幸の「辻野久憲への視点」という辻野論が収録されている。
 ≪辻野 久憲(つじの ひさのり、1909年5月28日 - 1937年9月9日)は、日本の翻訳家、評論家。京都府舞鶴市生まれ。第三高等学校から東京帝国大学仏蘭西文学科卒。『詩・現実』に参加し、1930−1931年に伊藤整・永松定とジェイムズ・ジョイスの『ユリシーズ』を翻訳、第一書房『セルパン』編集長、第二次『四季』同人。その他、『詩と詩論』、『コギト』、『創造』などの雑誌に小論や随筆を寄稿する。出生後の実家のある兵庫県川辺郡伊丹町(現・伊丹市)に滞在していた最中に胸膜炎を発症し、緊急入院となったが、何度か転院した後病状が悪化し、死去した。28歳没。生前に交流のあった学者や文人から、その早すぎる死を悔やむ文章が多数発表された[1][2]。≫(ウイキ)
 こちらの本にも辻野のことを書いた一文が。
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 『水を聴きつつ』神西清(昭和五十三年八月五日風信社)。神西が昭和24年に雑誌『望樓』に書いた辻野をしのぶ「きれぎれの記憶」が収録されている。この本も山田俊幸の編集になる。
 ところで、日本の古本屋にこの本が二冊出品されていて、どちらも昭和11年で初版となっている。片方は外装の記載がないから裸本なのだろう、もう一方は「函(少キズ)付」とあるのみで函の形態にまでの記載がない。あるいは11年にも別の形で出版されたのでもあろうか。

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