社会では成功者と呼ばれる方が随分いらっしゃいますが、この成功者に次の二つのタイプがあるようです。
・功をなすことに熱中している人
・幸せになることを大切にしている人
上村光弼氏は前者の方々を成功者、後者を成幸者と名づけ、その違いを考察しました。
上村光弼「成功者と成幸者」(PHP)より。
1.成功者はブランド物が好きで、成幸者は自分がブランドである。
成幸者は何かを使って、自分を主張したり誇示したりすることはしません。
なぜならば「それは自分ではない」という当たり前の真実を知っているからです。そしてそんなことより「自分らしい生き方」を追求しています。
そして、こういう人たちは現代社会ではとても少なく、しかもかっこいいものですから、いつの間にか「その人自身がブランドになっている」ようです。
自分がこの世でたった一つのブランド品と信じていますか?
2.成功者は結果だけが大切で、成幸者はプロセスを大切にする。
成幸者は「人生のすべてに意味がある」「すべてのことから学べる」と考える人が多いようです。結果が出れば出たで喜び、出なくてもそこから何かに気づいたり、学んだりできますし、何かをすること、そのものを楽しんでしまうのです。
ひとたび山登りをしたら一目散に頂上をめざすのが成功者で、歩くことそのものを楽しみ、路傍の小さな花の美しさに感激するのが成幸者の生き方かもしれません。
あなたは途中を大切にしていますか?
3.成功者は得ることに興味があり、成幸者は与えることに興味がある。
成幸者が欲しいのは、「こころの充足」です。「こころの充足」に関する限り、いくらあげても減らないのです。たとえば、人に微笑みかけたり、優しい言葉をかけるなどということには1円も要りません。だからドンドンあげられるものをあげてしまいます。そうして相手が喜べば喜ぶほど、それは自分に返ってくるのです。そういう生き方をしているのが成幸者なのです。
今日あなたは人に何を与えましたか?
4.成功者は奪い合い、成幸者は分かち合う。
成幸者の基本スタンスはいつも「分かち合い」です。なぜなら他人のものまで取って何かを得ると、取られた人には必ず嫌な気分が残ることを知っているからです。
「自分も、他人も幸せ」が最大の願いである成幸者にとって、それは最も悲しむべきことなのです。逆に分かち合うことによって、お互いが笑顔でいられることの心地よさを彼らは知っているのです。
電車の座席の小さなスペースを譲り合って座った時の、二人の間にあふれる笑顔と空気、これこそが成幸者の大好きなことなのです。
分かちあおうとしていますか?
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