Amazonから届いたもう一本の初期プリキュア映画のBlu-ray
映画 Yes!プリキュア5GoGo! お菓子の国のハッピーバースディ♪
二年続いたプリキュア5シリーズの映画二作目だが、王道子供向けエンタメだった前作に比べ、ドラマ部分が、ちょっと背伸びしてるのが面白い。
メインヒロイン夢原のぞみの誕生日に、後の「スマイルプリキュア!」みたいなデザインのゲストキャラ、チョコラ姫と出会い、お菓子の国に来たプリキュア5ご一行。
チョコラ姫のお母さん、デザート女王を操る悪のナイスミドル、ムシバーンと戦う事になるが…。
本作の特徴は、主人公のぞみの、ヒロイン属性の強化。
のぞみの誕生日の出来事なので、登場人物すべてが、「のぞみのために」「のぞみのために」という行動理念で動く。
そして、前作では、ダークプリキュア5という、「にせプリキュア」と戦っていたが。
本作では、のぞみと恋仲である妖精ココが、ムシバーンに操られて敵に回るので、さらに、のぞみのヒロイン度が増している。
本作の隠れモチーフは「眠り姫」なので、のぞみが、ココの洗脳を解く為にキスをするシーンがある。
おそらくプリキュア12年の歴史の中で、唯一のラブシーン。
前作「プリキュア5」で押してた、のぞみとココの恋愛描写は、続編「5GoGo」のテレビシリーズでは、まるで最初から無かったかの様に鳴りを潜めていたが、劇場版で着地したとも言えよう。
そして、さらに意味深なのが、映画オリジナル悪役ムシバーンの設定。
そのバックグラウンドは語られないが、王座に眠るデザート女王を、愛おしげに見つめるシーンがある。
そこに現れた王女の娘、チョコラ姫に、「お母さまに触らないで!」と罵られるシーンが強烈。
デザート女王の口から、ムシバーンについては、「あなたは、私がいくら心をこめてお菓子を贈っても、満足しませんでした」と語られるのみ。
子供向けにアレンジされているが、旧知の仲で、かなり深い仲であった事を考えると…チョコラ姫の父親が一切登場しない事も含め、凄い意味深。
ムシバーンは最後、プリキュアに浄化される。
部下たちはラストの、のぞみの誕生パーティのシーンで、改心した姿が登場したのに、ムシバーンは消えたきりなのも意味深。
監督は前作に続き、長峯達也監督で、こういたドロドロした近親関係のドラマが、後に監督した「ハートキャッチプリキュア!」で功を奏して、「ハピネスチャージプリキュア!」で外す…って余計な事を言うな(笑)
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