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2015年06月21日00:35

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「グローリー/明日への行進」キング牧師の闘い

黒人の公民権運動家マーティン・ルーサー・キング牧師の
非暴力無抵抗主義の闘いの数日間を描く。

この歴史的な行進が、映画になっていないことに気づいた人たちが、
結集してこの作品を作り上げたのだそうだ。

その脚本のもとになったのは、なんとキング牧師を事細かに、
監視し続けたFBIの記録だと言うのだから、皮肉なものだ。

「グローリー/明日への行進」
http://mixi.jp/view_item.pl?reviewer_id=10258677&id=3608029
http://glory.gaga.ne.jp/

1964年7月、公民権法が成立して黒人も選挙権が得られたが、
南部ではその実現には遠い現実があった。

選挙人登録には選挙権を持つ推薦人が必要として、
白人は、黒人を推薦せず、殆どの黒人が登録を邪魔され、
何千人もの黒人が殺されるのが現実だった。

1965年、キング牧師(デヴィッド・オイェロウォ)と南部の黒人指導者たちは、
アラバマ州のセルマで投票権を求める抗議運動を決断。

キング牧師がセルマに旅立とうとすると、子どもを殺すと言う
脅迫電話がかかる。妻のコレッタ(カーメン・インジョゴ)は、
不安におののきながらも、彼をセルマに送り出す。

着いた途端に殴り倒されるキング牧師。
それでも、多くの黒人たちと行進を始める。ただ歩くだけ。
白人警官に殴り倒される無抵抗の黒人たち。それがテレビに流れた。

そしてアメリカ各地から駆けつけ、行進に加わる白人の姿。
しかし彼らにとっても、それは命がけの行動だった。

ジョンソン大統領(トム・ウィルキンソン)の政権を保つための駆け引き、
アラバマ州知事ジョージ・ウォレス(ティム・ロス)の偏見に満ちた言動。

こんなに酷いことが…と絶句するようなシーンが続くが、
しかし2015年の今も、サウスカロライナ州のチャールストンで、
21歳の白人男性が、黒人教会で銃を乱射。殺人事件を起こしたばかり。

そして日本では、韓国・中国人に対するヘイトクライムが後を絶たない。
人間は、他者を差別することで、自分の優位性を保とうとするのだろうか。

人種差別の実態を知るためにも、歴史を知るためにも、
この映画は見ておいた方が良い。自分自身の偏見を知るためにも。

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