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2015年05月22日19:39

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マグリット展行ってきました

マグリット展@国立新美術館に行ってきました。(6/29まで)
http://magritte2015.jp/

マグリットは中学の時に美術の教科書に載っていた「大家族」や「個人的な価値」が昔から大好きで都内の主な美術館や旅先の美術館に常設で入っている作品の他、20年位前にシュールレアリスム展でまとめて観たこともありましたが、個人の企画展として観るのはもしかしたら初めてだったかもしれません。初期から晩年まで時系列で眺めると、作風とその変遷がとてもわかりやすくて面白かったです。

月並みな感想かもしれませんが、脳内がとても綺麗に整理されていて、基本的なモチーフというかパーツがあってそれを組み合わせる作風だなあと今回わかりました。作風がどんどん変わっても用いるパーツはあまり変わらず、木を一枚の葉っぱで描くとか、鳥とか横向きにくびれの入った球形とか、だんだんパーツが増えていくのがとてもわかりやすかった。そして綺麗に整理されていると言ってもとても発想が想像力豊かで、あと最近私がよく騒いでいる「間」がちょっとだけあるというか、とても緊密に整理され自然というよりは半ば人工的な間ではあるのですが、ゆとりが感じられるのが良いと思いました。

一方、有名な「恋人たち」や「陵辱」などは主張したいものはわかる気もするのだけどやっぱり素直に好きとは言いづらく、今までと同様何となく目を伏せるように通り過ぎてしまいました。ダリほどにはステレオタイプ化されていないけれどマックス・エルンストよりはわかりやすい不安を描く人だなあと改めて感じました。


美術館は一人で周ってしまうことも多いのですが、今回は30年近いお付き合いのある年輩の方と一緒に行きました。あまり普段から美術館に行く習慣はないとちょっとドキドキしていらっしゃるようでしたが、旅先などでポンピドゥーやルーブルやに行ったことはあると言っていたし、何ごとも心の目で観る方だと思っていたので一緒に周るのは楽しかったです。目黒庭園美術館のMASK展とどちらにするか最後まで迷いましたが、此方を先に選んで良かったです。残念ながらその方はマグリットは全般的にお気に召さなかったようで、「この人、精神が病んでいる」などと鋭い感想をもらしていたのも個人的にはとても印象深く思いました。



写真は買った絵葉書。
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