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2015年03月30日09:24

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聞く力

聞く力は相手を受け入れる力


元松下政経塾塾頭 上甲 晃先生の講演内容からです。

松下幸之助さんは、自分の成功の理由の一つとして学歴がなかった、そのため人の話をよく聞いた、これがよかったと言われています。事実、幸之助さんは聞くことの名人でした。

話す力と聞く力
上手に喋ることと、上手に聞けることの二つを比べる時、どちらが困難でしょうか。
自分の考え方を、堂々と述べられることも確かに必要です。しかし人の話を、心の底から聞くというのも大変難しいのです。話す力と聞く力を比べる時、私は聞く力のほうがもっと難しいのではないかと思います。

全国各地に話し方教室は一杯あります。要するに話し方は、ある意味で、技術とかテクニックです。だから、場数を踏んで練習すればうまくなるものです。

しかし、残念ながら、聞き方教室は何処にもありません。聞くということは教えようがないのです。技術やテクニックではどうにもならない心の問題だからです。

聞く姿勢は心の姿勢
人間として成長しない限り、人の話は聞けないと思います。聞く姿勢は心の姿勢なのです。その人の心の程度に応じて、聞き方の上手、下手となって、そのまま、その人の聞くという姿勢になって表れてくるのです。だから、その人の心が変わらなければ、聞く力というものは変わってこないのです。

聞く力は相手を受け入れる力
聞く力は、相手を受け入れる力であります。そして聞く力は、相手の人を喜ばせる力でもあります。

子供に予習もしなくてよい、復習もしなくてよい、ただ授業時間中、ずうっと先生の目を見ておれ、学校の勉強はこれでいいと思います。人間、相手に関心と愛情があれば、必ず相手の目をじっと見ながら話すものです。

人の心の扉が開かなければ、聞けるものではありません。心の扉が開いて、始めて、言葉は相手の心の中に入っていくものです。それを口だけで言って教えようとすると、相手の心の扉が閉まっているうちは、どんなに言葉を投げつけても、絶対言葉は相手に入っていかないのです。

聞き届けてもらえる、最後まで聞いてもらえると、心が熱くなってくるものです。途中で話をさえぎられるとムカッとします。

弁護士会に多い苦情
弁護士会で一番多い問題は、相談をもちかけたが、十分に話を聞いてくれないという苦情です。弁護士は法律問題や百万円詐欺等々、法律関係上必要なことは聞いてくれます。

しかし、依頼人にとって、小さい頃から苦労して、いかにこの百万円は大変だったかを聞いて欲しいということも、それは法律上何の関係もないことです。そこで弁護士がその話を無視すると、話を一つも聞いてくれない、分かってくれないという不満になるのです。

私は自己変革の第一として、人を喜ばせるということの第一として、あるいは、自ら変わってみせるという身近な一つの試みとして、人の言うことを聞き届けるという何でもないことに、全力を尽くすということが非常に大切だと思います。
聞く力は運と愛嬌を生む
聞く力が大きいということは、運と愛嬌というものに結びついてきます。
世の中で一番腹の立つことは、人が折角親切に教えているのに、聞く耳を持たないということです。

聞き方上手の人には、もっと教えてあげたくなります。そのため自然に情報やアドバイスが集まり、運が向いてきます。
もっともっと言ってあげたくなり、もっともっと教えてあげたくなる。このように、聞く力を持つことが愛嬌を生み、愛嬌が運を呼ぶのではないでしょうか。そして又これが大変難しいことではないかと思います。


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