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2015年03月26日19:18

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中古の音楽書2冊

久ぶりに近所の中古書店を覗いてみると200円均一の棚に音楽関係の本があった。ツンドクになるかもと思いつつ安いので買っておいたら、丁度読みたい本がなかったので目を通すことになった。

〇分析的演奏論 人間の光と影 
ヒューエル・タークイ著 三浦淳史訳  音楽之友社  1973
どういう訳か著者の名前だけはよく知っている。巻末の評論の掲載雑誌を見ると音楽の友やレコード芸術などの1960年代後半から1970年代とある。その頃ならこの2誌はちょくちょく目を通していたから名前を覚えたのであろう。そうことで訳者の名前をもセットで記憶していた。
著者が米国生まれで米国で活躍した音楽評論家ということから、本書で挙げられた指揮者のほとんどがアメリカで活躍した人達だ。数人乗せられたピアニストもアメリカで活躍した人達だ。
クラシック音楽に関してアタマの固い伝統主義者だった私(今はかなり柔軟になっている)は何も知らないのにヨーロッパの楽団、演奏家、指揮者を重んじていた。この歳になって自分が若い頃の米国の指揮者のエピソードが書かれているこの著は意外と面白く読むことができた。
※フルトヴェングラーとトスカニーニのエピソード
(演奏会で指揮した後のフルトヴェングラーに自分の)演奏について聞かれたトスカニーニが「私は楽譜にあるがままに、音譜を演奏する主義だ」と答えると、フルトヴェングラーは「それはわかります。だが、私はページのうしろにかくれている音譜を捜しているのです。そこのはない音譜をね」と応じたそうです。

〇フルトヴェングラーの名盤 〜全レコード批評〜
宇野功芳著 芸術現代社 1977
フルトヴェングラー、クナッパーツブッシュ、朝比奈大好き、カラヤン大嫌いな宇野氏は独断と偏見に満ち満ちた独善的なレコード批評を展開してきた。
ある時カラヤンによる英雄をLPで聴き感動し後、「何かおかしい、どうも上手く騙されている」と感じた私が宇野氏のレコード批評にひかれていくのは簡単なことであった。本書の大部分を占めるレコード批評は主要なもの以外は読み飛ばす。
因みにこの書が書かれた頃の宇野氏によるフルトヴェングラーのベスト3は、「エロイカ」=ウィーンpo.1952、「運命」=ベルリンpo.1947、「第9」バイロイト祝祭o.1951 とのこと。私はというと、「エロイカ」=ウィーンpo.1944(1952版は手物にない)、「運命」=ベルリンpo.1947、「第9」=ベルリンpo.1942

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